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シ「(驚いただろう、私がこのような部屋で
誰かと、寝食を共にしているとは
想像しているよりも、はるかにここは快適だよ)」
『(いえ、シトロン様は分け隔てなく友人をおつくりになられる方なので、さして驚いてはいません)』
これは、本心だ
確かに一国の王子が住む部屋としては小さいが
ご兄弟…いや、私の父から逃げる為に日本に来たにしては、かなり充実した生活を送っているようにみえる
シ「(Aがここに来たと言うことは
まだ、私は生かされているのだな
お父上は元気か?)」
『(…はい、変わりありません)』
シ「(そうか、ならお考えも変わっていないのだろう
安心しろと伝えてくれ、私はもうザフラに戻る気はないのだと)」
『(そ、それは?!)』
シ「(だから、もう人をよこす必要はない
王位継承権については、追って連絡するが
命を奪われるくらいなら、弟の欲しいものを譲る)」
『(ですが、シトロン様は国の未来を思って
これまでずっと努力を重ねて来たで)』
シ「(黙れ!!
お前の…お前達 貴族派の狙いを何も知らないとでも思っているのか!!)」
『(…っ!!)』
シ「(王位継承も…国も、未来も差し出すと言っているではないか
私が、何も感じないとでも思っているのか?!
私が…私がどれほどザフラを愛していると!!)」
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シトロン(プロフ) - 藤李さん» コメントありがとうございます!読んでもらえて、とってもうれしいです^_^ (2020年3月28日 17時) (レス) id: 99f8d835d1 (このIDを非表示/違反報告)
藤李 - とっても面白かったです!続きが出るの楽しみにしてます! (2020年3月28日 10時) (レス) id: b71c5bc041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シトロン | 作成日時:2020年3月2日 13時