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「 ……… 」
「 ……… 」
「 … 食べよ 」
「 そ、やな！美味しそうやし！ 」
約束の時間
向井は13:00ぴったりに姿を現して俺の元へやってきた
気合なんていれずに
シンプルな服装を着て向かった先は洒落たイタリアン
どうりで変に小洒落た服装をしているわけだ
席に着いてから、いや、ここに向かってる時からずっと
俺達は一言も話さないでいる。
気まづい
この言葉で片付けられる程の空気感
料理を頼み、10分ほどして来た料理を目の前に黙りとする俺達
あっちから誘ってきたのに
なんて思いながら呆れた俺は一言呟いて
一口、口に運んだ。
「 しょたくんがまだこの辺に住んどるとは
驚いたで 」
「 康二も、引っ越さなかったのに驚いた
あんな事があったのに 」
「 それは … 俺がしょたくんに浮気を隠して言い訳をしていた事実があったということ … ？それとも、しょたくんが俺の耳を … 「 どっちもだよ 」
まだジュワッと音が聞こえる程アツアツな料理
周りは女性グループや一人で来ている人達だけ
店内は比較的に静か。
そんな中で俺は、低く怒りが籠ったような声を出した
全員では無いがチラホラ視線がくる
別に怒ってない
イライラしているだけ。
「 ごめん … あ、しょたくんの恋人さんはどんな人なん？ 」
「 ……… 優しくて、可愛い、人 … かな 」
「 女の子なんや！ええなぁ、絶対可愛ええやろうな 」
女の子。
男の子だよ。
子ってつく年齢じゃないけど。
「 俺は最近ずっと遊んでるんよ、この前もな
たまに遊ぶくらいの人とタクシーに乗っとったら
恋人同士ですかー？なんって … 運転手さんに言われてなぁ … 困ったでぇ、あれは 」
この前のタクシー
運転手
やっぱりあの匂いは、お前だったか
「 でも、こうやってしょたくんと二人で .. 「 あのさ、勝手に語りとか辞めてくんね 」
皆の視線の先は俺
目を見開いて、口を半開きにさせている
だって嫌じゃないか
こんなにもイライラさせてくるやつが目の前にいるのは
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作者名：渚 | 作成日時：2022年4月29日 21時
