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目黒は最初、自分が殺人を行っている事を分かっていなかった。しかしどこかのタイミングで自分の行いに気づき、酷いパニックに陥った事があった。
mg「……俺、殺した……?」
dt「っ……!?」
ab「そうだよ、殺したよ」
mg「っあ……え、」
dt「おい阿部、」
ab「でも大丈夫、こいついらないから。いいんだよ殺して」
mg「……あはは」
dt「……目黒?」
mg「あはっ……あははははっ!!」
dt「っ……目黒!!」
目黒は狂ったように笑って、自らが作った銃で死を選ぼうとした。宮舘が必死に止めたからよかったものの、目黒の精神はとっくに限界だった。
これを踏まえ、目黒の記憶を操作し、殺人を自覚させないようにしようと言い出したのは渡辺だった。宮舘もすぐに同意した。
これ以上目黒に苦しい思いをさせてはいけない。殺人を止められないならせめて、目黒をこれ以上壊してはいけない。その一心で渡辺は阿部に訴えた。
阿部はその訴えをあっさり受け入れた。ついでに目黒の中で阿部を恩人か何かだと思わせ、彼をより従順な駒に作り替えさせた。
記憶を書き換えられてから、目黒は相手を絶命させるためでは無く、血を吸うためだけに首を切るようになった。
襲った相手は助けてやる、そう誰かに言われた
またこの時から、目黒の記憶では阿部は自分の恩人となった。A-chipをconfusionさせたのが誰か、そんな記憶は消されていた。
目黒が捕まった際、渡辺は隙を見て阿部の顔も記憶から消した。
こうして目黒はただの大学生から、阿部の指示のもと殺人を繰り返し、巷で吸血鬼と呼ばれるシリアルキラーに変貌した。
目黒がconfusionされてから吸血鬼に至るまで、さほど時間はかかっていない。
目黒がconfusionされてから＿＿吸血鬼と呼ばれてから＿＿数ヶ月経った頃、ラウールが「Zero」を手に入れて第零班にやってきた。
それからの出来事を詳しく説明する必要は無いだろう。
阿部はラウールに感化されたのか、Utopiaとして第零班にちょっかいを出すようになり、やがて暴走し始めた。
今思えば、阿部は無意識的に第零班に＿＿もっと言えばラウールに＿＿自分を止めて欲しいとでも思っていたのかもしれない。
これはあくまでも宮舘と渡辺の想像である。そしてそれが事実だったとしても、今の阿部にそんな感情は最早無い。
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ふわふわ(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の最後まで展開が読めなくて魅入ってしまいました。読んだ後は言い表せない気持ちになって…終わってしまうのは寂しいですが、この作品に出会えて良かったです。 (2020年7月5日 10時) (
レス) id: f520444a12 (このIDを非表示/違反報告)
猫茶(プロフ) - 最後まで面白かったです。完結お疲れ様でした。ものすごく楽しい時間をありがとうございます。今後の作品も楽しみにしています。 (2020年6月16日 0時) (レス) id: 49683351d4 (このIDを非表示/違反報告)
87(プロフ) - 完結お疲れ様でした！本当に大好きな作品で、終わって欲しくないとすら思っていました、、なんだかすごく大きな問いを私たち自身にも投げかけられたような気分です。楽しませていただき、本当にありがとうございました！今後の作品も楽しみにしています。 (2020年6月14日 17時) (レス) id: 14f6dae557 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 完結お疲れ様でした！めちゃめちゃ面白かったです！毎日楽しみにしてました！ありがとうございました！ (2020年6月14日 14時) (レス) id: c32ac9b701 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 完結お疲れ様です!!怜さんの作品の更新を毎日楽しみにしてました!!またいつかこういう能力系などのすごい作品が作られるのを待っています!! (2020年6月14日 13時) (レス) id: f176b79d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年6月5日 21時
