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突然、ラウールの声が大きくなった気がした。
何かあったのか、中に入っていいのか。深澤がそう思っている間に医者らが慌ただしく病室に入っていった。
そのただならぬ様子を見て深澤も病室に入った。そこで目にしたのは、首から血を流した宮舘と、震えて立ち尽くすラウールだった。
fk「おい……何があったんだよ」
ru「わかんない……急に、首が切れて……」
fk「っ……とにかく治さなきゃ」
深澤は急いでchipを装着し、医者や看護師の隙間を縫って宮舘の首に触れた。
首の裂け目がみるみるうちに塞がっていく。これで輸血さえしてもらえば命は助かるはずだ。
戸惑う医者達に簡単に説明し、宮舘の処置を任せた後、深澤はラウールに話を聞いた。
fk「誰かが「Zone」でも使ったの?」
ru「違う、そんなんじゃない……本当に突然……」
fk「誰も見てないの?」
ru「誰もいなかった……!」
ラウールが嘘をついているとは思えない。だとしても理解は出来なかった。
深澤はずっと病室の前で座っていた。誰も出入りなんてしていない。それは深澤自身がよく分かっている。
じゃあどうやって? 姿を現さずに一瞬で首を切る? そんな能力あるのか?
あるとしたら確実にA-chipだ、でも何のchipか全く分からない。
ab「何かあった……え」
fk「……何かあったどころじゃねえ」
戻ってきた阿部が、赤く染まったベッドに横たわる宮舘を見て顔色を変えた。
ab「……誰にやられたの」
ru「わかんないよ……!」
fk「ラウール、とりあえず外出よう」
深澤と阿部は、固まったラウールを病室の外に連れ出した。
誰が何をしたのか考えるのも勿論大事だが、今はショックを受けているラウールを支えてやる方が先だ。
ru「僕が、ボスを教えてって言ったからだ」
fk「お前のせいじゃないよ」
ru「どうしよ、監視されてるって、言ってたのに」
fk「っ……だとしてもだ」
ru「喋ったら命が危ないって言ってたのに、僕が言わせようとしたから……」
ab「お前のせいじゃないって」
二人は、パニックを起こしかけて涙目のラウールを必死に励ました。
ラウールは恐怖と罪悪感に押し潰されそうになりながら、二人に縋って泣いた。
この中に宮舘を襲った犯人がいるだなんて、この時は思いもしなかった。
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ネイジュ・ピエール(プロフ) - え？あ？え？あ？え？？え？？？自担・・・え？？？(混乱)いや・・・すごいです。(語彙力) (2020年6月2日 14時) (
レス) id: dc089a6cc9 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! これから細かい種明かしをする(はず)なので楽しみにしていてください! (2020年6月2日 10時) (レス) id: 5d0eab8cc9 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！ ついにボスが明かされましたが、ひそかにしていた予想が当たり過ぎてびっくりしてます! (2020年6月1日 21時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - こちらこそコメントありがとうございます！もちろん明かされる日まで心に留めます！実は、前回のコメントもコメント欄見てる人も多いから考察人物とかはあえてぼかしました! 身体に気をつけて!これからも応援してます！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! 2人ってどの2人だ? あ、言わないでくださいね、心の中に止めておいてください笑 これからもよろしくお願いいたします! (2020年5月24日 15時) (レス) id: 5d0eab8cc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年5月23日 9時
