キョゼツ/1 ページ1
入院して数日、目黒は目を覚ました。
深澤たちは事情聴取のために度々目黒を訪ねた。しかし、目黒とまともに話をした事はない。
誰が会いに行っても、何を話しかけても無言で外を見つめて反応しないか、半狂乱で暴れるかの二択だったのだ。
医師によれば、精神を蝕まれている可能性が高いらしい。
fk「目黒くんって……精神的に弱い人だった?」
kj「いや、むしろ強かったで。いっつも俺がへこんだ時に励ましてくれたし」
fk「……そう」
実は深澤は、目黒の傷を治した際に手首の無数の傷にも気づいていた。
しかし誰にも言わずにその傷を治し、これからもその傷の事を誰にも言うつもりは無い。
ru「おかしくなったのは……confusionのせい?」
ab「かもね」
iw「……康二が会いに行ったらだめなの」
kj「だめやろ、絶対刺激して暴れるやん」
sk「そうだけど……」
kj「……嫌や、怖い」
メンバーの中で、目黒に会いに行っていなかったのは向井とラウールだけだった。
向井は会いに行く勇気が出ないから、ラウールは一度襲われていて危険だから。
しかし、この状況を打開できるとすればこの二人しかいない。それはラウールも分かっていたし、打開しなければいけないと思っていた。
向井も目黒と向き合わなければいけない事は分かっていた。ただ、変わり果てた親友に会いに行く勇気がどうしても出なかった。
ru「……ねえ康二くん、一緒に行ってみない?」
kj「え、」
ru「僕が目黒さんに触れれば、康二くんが襲われたりしないでしょ……触れるかはわかんないけど」
kj「せやけど……」
ru「……ねえふっかさん、だめ?」
fk「っ……」
煮え切らない向井を見て、ラウールは交渉の標的を深澤に変えた。
上目遣い風に深澤をじっと見つめればいずれ折れる。ラウールは確信していた。
fk「……俺も行く、何かあった時のために病室の外で待ってる」
iw「お前だけだと心配だから俺も行く」
fk「じゃあそういうことで」
ru「ありがとう!」
これが第零班でラウールが培った技術である。
ru「じゃあ康二くん行くよ!」
kj「ちょ、え!?」
fk「あ、今行くの!?」
sk「ははっ! やるなラウール」
ab「気をつけてね」
ru「行ってきます!!」
kj「ねえ心の準備が!?」
今の向井にまともに心の準備をさせれば一生時間がかかる。ラウールは、向井を半ば引きずって外に出た。
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ネイジュ・ピエール(プロフ) - え？あ？え？あ？え？？え？？？自担・・・え？？？(混乱)いや・・・すごいです。(語彙力) (2020年6月2日 14時) (
レス) id: dc089a6cc9 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! これから細かい種明かしをする(はず)なので楽しみにしていてください! (2020年6月2日 10時) (レス) id: 5d0eab8cc9 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！ ついにボスが明かされましたが、ひそかにしていた予想が当たり過ぎてびっくりしてます! (2020年6月1日 21時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - こちらこそコメントありがとうございます！もちろん明かされる日まで心に留めます！実は、前回のコメントもコメント欄見てる人も多いから考察人物とかはあえてぼかしました! 身体に気をつけて!これからも応援してます！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! 2人ってどの2人だ? あ、言わないでくださいね、心の中に止めておいてください笑 これからもよろしくお願いいたします! (2020年5月24日 15時) (レス) id: 5d0eab8cc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年5月23日 9時
