ゼロ/1 ページ10
ラウールは阿部から返してもらったchipをまじまじと見つめた。
Zと書かれた赤いchip。人生を突然変えたchip。最強の、能力。
正直怖かった。使おうとして一度倒れているし、そんな能力を使いこなせるかもわからない。
chipを見つめたまま動かないラウールを見て、深澤が優しく声をかけた。
fk「……使ってみなよ、chip」
ru「でも」
fk「大丈夫。阿部ちゃんのグローブなら倒れたりしないよ。それに……何があっても俺たちが助ける」
顔を上げると、深澤たちは優しい表情でラウールを見守っていた。
ラウールは意を決してグローブをはめた。どうせ一生付き合う能力だ、使いこなさなければいけない。
大きく深呼吸してchipをセットする。あの時の不快感を思い出してぎゅっと目をつぶった。
しかしあの時の嫌な感覚は襲ってこない。それどころか力がみなぎってくるような感覚。
ラウールは目を開けた。大丈夫、倒れたりしてない。
fk「ね、大丈夫だったでしょ」
ru「うん……!」
fk「で、どう使うかだよなあ。どうすればいいの阿部ちゃん」
ab「おー丸投げか。うーん……あ、佐久間。適当に武器出してみてよ」
sk「およよ? 了解であります」
佐久間が手を振り再び銃を握る。阿部は銃を指差した。
ab「あの銃触ってみて」
ru「え!?」
sk「大丈夫だよ触るだけなら。絶対撃たないから」
ab「能力で出した銃だから、無効化するつもりでラウールが触れば消えるんじゃないかな」
sk「なるほど? じゃあはい」
佐久間はラウールに銃を差し出した、つもりだった。
しかし、ラウールからすれば銃口を向けられているのでたまったもんじゃない。
恐る恐る銃に近づいたラウールはそっと銃に触れた。
＿＿能力を無効化する……この銃は消える。
ラウールがそう念じると、佐久間の銃は煙となってどこかに消えた。
sk「おー!」
kj「めっちゃ凄いやん!」
ru「これが……無効化」
ラウールは自分の両手を見た。自分が能力を使った事が未だに信じられなかった。
あんなに能力が欲しいと願っていたのに、いざ使うとあまりにも現実味がない。
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怜(プロフ) - いきるちゃんさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けてとても嬉しいですありがとうございます! 書けば書くほどシリアスになっていくんですけど…笑 どうか最後までお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年5月18日 23時) (
レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
いきるちゃん(プロフ) - はじめまして！今の生活で1番楽しみにしている事がA-chipを読んでいる時間といっても過言ではありません！当方宮舘担なので、もう湧きまくりですよ(いいため息)こういう役どころのドラマとか現実でも来て欲しいと思ってます笑 これからも更新楽しみにしております (2020年5月18日 21時) (レス) id: 0fef891ab6 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けると凄く嬉しいです! 今後ともよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! あの2人にはいろいろあります、今は何も言えないですけど() ありがとうございます、これからもよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
さな - とても面白くて読むのが楽しいです！これからも頑張ってください！応援してます！これからも！ (2020年5月14日 23時) (レス) id: 40c01c4cba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年5月10日 16時
