ジソン/1 ページ34
病室に飛び込んできた第零班のメンバーを見て、ラウールは安心感と同時に心苦しさを感じた。
iw「ラウール……よかった」
ab「よかった、よく頑張ったね」
自分が意識を取り戻した事に喜んでくれるのは嬉しい。ただ。
自分はどれだけ心配を、迷惑をかければ気が済むんだろう。そうも思ってしまう。
kj「ラウール……」
ほら、そんなに泣きそうな目で見ないで欲しい。だって悪いのは自分なのに。
そんなラウールの胸中を察したのか、深澤がラウールのそばに座った。
fk「ねえラウール。康二ね、ラウールのこと守れなかったってずっと自分の事責めてたの。俺1人のせいだって」
ru「……ちが、」
fk「違うよな。康二1人が悪いんじゃないよな。お前を守れなかったのは俺たち全員の責任だ」
ru「違う、」
fk「違うのはお前もだよ、ラウール」
そういう深澤の表情や声はあまりにも優しい。見守る岩本たちの表情も。
fk「俺たちがUtopiaの話をしたせいで、きっとお前の事焦らせたんだよな。もっと頑張らないといけないって思わせたんだよな、きっと。だからあの日も現場に行きたいってあんなに言ってたんじゃない?」
ラウールは図星を指されて目を逸らした。
それを肯定と受け取ったのか、深澤はそのまま続ける。
fk「お前が頑張りたいって思ってくれるのは凄く嬉しい。だからお前がそう思うなら、俺たちだって全力でお前をサポートするべきだ。それなのにお前を傷つけて、こんな目に遭わせた。その責任は俺たちにあるんだよ」
ru「……」
fk「でもねラウール。これだけは覚えておいて欲しいの」
ラウールは再び深澤に目を向けた。深澤は真っ直ぐにラウールを見つめていた。
fk「頑張るのは大事。強くなりたい気持ちも分かる。でもね、焦らなくていいんだよ」
ru「……でも」
fk「でもじゃないの。焦らなくても、お前は必ず強くなれる。お前にしか出来ない事だっていっぱいあるんだよ。だからお願い、もっと自分の事大切にして。自分の事いっぱい褒めてあげて」
深澤はそう言ってラウールの頭を撫でた。
言葉の一つ一つが、ラウールの弱った心に沁みていく。気づけばラウールの目は潤んでいた。
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怜(プロフ) - いきるちゃんさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けてとても嬉しいですありがとうございます! 書けば書くほどシリアスになっていくんですけど…笑 どうか最後までお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年5月18日 23時) (
レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
いきるちゃん(プロフ) - はじめまして！今の生活で1番楽しみにしている事がA-chipを読んでいる時間といっても過言ではありません！当方宮舘担なので、もう湧きまくりですよ(いいため息)こういう役どころのドラマとか現実でも来て欲しいと思ってます笑 これからも更新楽しみにしております (2020年5月18日 21時) (レス) id: 0fef891ab6 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けると凄く嬉しいです! 今後ともよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! あの2人にはいろいろあります、今は何も言えないですけど() ありがとうございます、これからもよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
さな - とても面白くて読むのが楽しいです！これからも頑張ってください！応援してます！これからも！ (2020年5月14日 23時) (レス) id: 40c01c4cba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年5月10日 16時
