3 ページ3
fk「君が手に入れたchipはただのchipじゃない。A-chipっていってね、普通の量産型とは違ってこの世に1枚ずつ、つまり全部で26枚しか無いchipなんだ」
ru「A-chip……」
fk「そう。AはAbnormalのA＿＿その名の通り異常なchipでね、遥かに強力で危険な能力が込められている」
ru「危険な能力……このchipは「Zone」じゃないってことですか」
ラウールの言葉に深澤が頷く。
fk「理解が早いね。そうだよ。君のchipは「Zone」じゃない。でも何の能力なのか……正直俺たちにもわからない」
ラウールは戸惑うしかなかった。自分の能力がわからない?
Zから始まる単語の能力であることしかわからないなんて、そんな恐ろしい事があるのか?
そもそも、どうしてこの人はA-chipとやらについてこんなに詳しいんだ。
この人は何者なんだ。そういえば、まだ名前しか知らないじゃないか。
ru「……あの」
fk「ん?」
ru「貴方は何者なんですか」
fk「……ははっ、そっか。それ言ってなかったんだっけ。ごめんね」
深澤は苦笑いして財布から名刺を取り出した。
fk「国家特殊犯罪対策部捜査一課第零班班長、深澤辰哉です。君がA-chipを持っているとの連絡を受けて会いに来た。そして、これから君の上司になる」
ラウールは開いた口が塞がらなかった。わからない、わからなすぎる。
この人は警察なのか、いや国の人間? ちゃんと名刺入れ持ってないのに? パーカーなのに?
ru「警察……ですか?」
fk「うーん……警察の秘密組織、って感じかな。公安とかよりもっと秘密の組織」
ru「あと、上司って」
fk「A-chipを手に入れた以上、君にも第零班に入ってもらう。これお偉いさんの命令だから拒否権無しね」
まだ16歳の自分が? 警察の秘密組織? ラウールはもう訳がわからない。
ru「もし断ったら」
fk「命が無くなるからやめておいた方が良いよ」
ru「……元の生活には戻れないってそういう事ですか」
fk「そう。住み込みで仕事してもらう事になるし」
ru「住み込み!?」
ラウールは話の展開についていくのに心が折れかけていた。
目を覚ました日にこの話を聞いていたら、もう一度倒れていた気がする。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1347人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜(プロフ) - いきるちゃんさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けてとても嬉しいですありがとうございます! 書けば書くほどシリアスになっていくんですけど…笑 どうか最後までお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年5月18日 23時) (
レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
いきるちゃん(プロフ) - はじめまして！今の生活で1番楽しみにしている事がA-chipを読んでいる時間といっても過言ではありません！当方宮舘担なので、もう湧きまくりですよ(いいため息)こういう役どころのドラマとか現実でも来て欲しいと思ってます笑 これからも更新楽しみにしております (2020年5月18日 21時) (レス) id: 0fef891ab6 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けると凄く嬉しいです! 今後ともよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! あの2人にはいろいろあります、今は何も言えないですけど() ありがとうございます、これからもよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
さな - とても面白くて読むのが楽しいです！これからも頑張ってください！応援してます！これからも！ (2020年5月14日 23時) (レス) id: 40c01c4cba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜
| 作成日時：2020年5月10日 16時
