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「イデアくん、待った……?」
「いらっしゃい、ちょっとは片付けたから座れると思………
………どうしてアズール氏もいるの」
「あー、ごめんねイデアくん……
なんか、《僕も行く》って聞かなくって……」
「べ、別に問題ないけど……珍しいね、アズール氏がそんな事言うの……」
やってしまった
「きっと徹夜、したんだよ……」
「あー、理解理解」
してないですよ………!!!
………知っている先輩の名前を聞いて、驚いてしまった
それから少し時間が経てば、落ち着いていった
Aさんのお友達が馴染みのある人でよかった反面
もしかしてこの2人はデキているのでは、と考えてしまう
嫌な事ばかり考えてしまう僕は本当に気に入らない
早く、ここでもアプローチできることを………
「それじゃあ、おやすみー…」
「え…?」
「ん。おやすみ、A氏」
Aさんは挨拶をしてはすぐに
床に寝転がって目を閉じた
授業の時のように、ぐっすり寝ている
もしかしてあの時僕が無理に起こしたから
こうせざる負えないのか……?
………イデアさんに《全て》聞けば
僕の心の中にある
ドロドロとした黒い独占欲というものは消えるはず
僕はいつものようにゲームをしているイデアさんの背中を
睨むように見つめた
「………言っておくけど、アズール氏」
「なんです?イデアさん」
「おわぁ…すごく怒ってらっしゃる…
えと、A氏は普通に、よく寝る人だから…いつどこで、何時間寝ようと
この時間は決まって寝てるよ……
た、ただ君の寮だと制度があれこれ厳しいからここで寝てるってだけで……」
その事情を他寮の寮長ではなく
この僕に話してくだされば
すぐに良いと言ったのに
「そ、それと
僕とA氏はデキてないから……普通にゲーム友達として仲がいいだけですし……」
「へぇ……?」
「信じてくれないの……?
はぁ、別にいいけど……それなら………」
そう言ってイデアさんは僕にじりじり近づいていく
一体何をする気だ……!
邪魔な僕をこの寮から追い出すのか……?
色々考えながらも、結果はAさんの寝顔の真横
僕はイデアさんによって
Aさんの横で、同じ姿勢になっていたのだ
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作者名:F . | 作成日時:2024年2月4日 23時