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もう少し弄ぼうかと
《この状況を不思議に思わないか》なんて事は聞かないでおく
「アズールくん、よく人間の僕を召喚できたね…
難易度高めなのに………」
「相手がAさんでしたから、簡単でしたよ」
「やっぱ寮長の座につく人って超人なんだな……」
寛いでいるのかはわかりませんが
Aさんはお姫様抱っこされている状況で
足をぶらぶらとして、なんだか楽しんでいる様子
もしかして、気づいていて何も言わないのか………?
先輩方は余裕を持っている人ばかりで羨ましいです
「アーシェングロット、もう召喚できたんだな、合格だ
それと………A、もう降りてもいいんじゃないか?」
「お、降りるとは……、?」
………気づいていなくて、無意識パターンでしたか
ここは僕から言って
反応を楽しみたい
「知ってましたか?Aさん
今僕達、お姫様だっこを体験しているんですよ」
「え………?嘘………?」
衝撃の事実だったのか
数秒フリーズしては
周りを見渡す
息を殺した彼はまた数秒後に小さく叫ぶ
「お、降ろして………!!!!」
「嫌に決まってるでしょう、降ろしません」
わかりやすく嫌がるAさん
ですが絶対に
必死に抵抗しない
本当に嫌というわけではないようですね
このまま部屋に持ち帰りたい………
「そこ、早く授業に集中しなさい」
「ほ、ほらアズールくん!」
「………わかりました」
先生に注意され
僕は渋々彼を抱きかかえるのをやめた
本当は今日、1日中
そうしていたかったのだが
「………グロースさん」
「なーに?僕もう戻らなきゃだからなにも手伝えないけど……」
「今日の約束、覚えていますよね?」
彼は目を見開き、
驚いた様子
「……そんなに僕のこと、信用できない?」
「いえ、そういうわけでは」
「忘れてないよ、僕そんな酷い人じゃないし………
お昼でしょ、一緒に食べよう」
僕の目を見て
はにかむ貴方が目に焼き付いている
貴方が手を振り別れを告げえば
僕はまた
悲しい気持ちに溺れる
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作者名:F . | 作成日時:2024年2月4日 23時