格好いいアズールくんは獣で怪物！ (ページ14)

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２時限目、３時限目が終わってゆき

４時限目が始まっていく

予習していた内容であったため
楽勝だった魔法史や実践魔法の授業

苦戦していた生徒が少し可哀想に見えてきました

授業中

Aさんの得意な授業はなんなのだろうと、
少しだけ、ほんの少しだけ考えてしまいました

授業中だというのに、別のことを考えてしまうなんて

つまらない授業内容のせいにしておきましょう

とても綺麗な宝石でしたから
彼は僕と一緒で錬金術が得意なのかと思えば

《誰かのことを思い作る宝石》の授業内容は
まだ初歩的で、基礎中の基礎でしたね

彼について

僕はあまりにも無知である

………早く
徹底的に調べ上げなくては

「召喚術の応用をする
　各自好きな動物を召喚できたら合格とする」

好きな動物なら応用ではなく基礎では……？

と思いましたが
中々難しいものですね

それもそのはず

召喚するには大量の魔力が必要であり
《好きな物》とくれば、それを想像しなければ一向に召喚することはできない

そして僕に好きな動物はいない

どうすればいいのやら

………ああ、そうだ
いいことを思いついた

「先生、動物ならなんでもよいのでしたよね？」

「あぁ、何当たり前のことを聞くんだ、アーシェングロット」

「いえ、お気になさらず」

これでしっかりと
動物に含まれる哺乳類も許可される

これは……僕の勝ちだ………！

僕は召喚させるための呪文を唱える

必死に想像して
作って
唱えて

目を瞑って………

(今だ………！)

目を開ける

「あ、あれ……？なんでここにアズールくんが……？」

「すみません、Aさん
　実は今、召喚術の応用をしていまして」

事情を説明すれば
素早く理解してくれるAさん

この方が賢い方でよかった

「な、なんで動物じゃないの……？」

「一般的に動物と呼ばれる存在の中に、好きなものはいなくて…
　僕から見る動物の中で、選ばせてもらいました」

「そういや、アズールくんは人魚だったよね…
　人間を動物として見てるの……？」

「まあ、そういう事になりますね」

彼が召喚されては僕の方へ浮遊してくる

それを捕まえては、陸のカップルが良くすると言われるお姫様抱っこをしてみる

Aさんはとても軽い方で
多分ジェイドやフロイドの方が重たいと言えるだろう

………そして
彼はこの状況に何も言わない

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