きっと僕達『偶然』なんです。【ジェイド】前篇 (ページ7)

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🌸 ページ7

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「もしかしたら貴方は、ジェイドと入れ替わっているのかもしれません……」

「入れ替わり……？？」

アズールさんが言うには、

今私はこの体の人物と魂を交換している状況だという

おかしな話で、アズールさんは嘘をついているのだと疑ったが
ここでは魔法が使え、入れ替わっている状況もおかしくないようなのだ

……全然、信じられない

「……ふさわしい対価を払えるというのであれば、
　貴方の魂を元の場所に返す手伝いをしましょう」

「本当ですか……！？！？」

いきなり、信じられないことを言われ、
内心焦っていたが

「手伝ってくれる」

その言葉を嬉しく思って、

そして、少しだけ希望が見えた気がした

「ジェイドの体借りてる小魚ちゃ〜ん、
　そんな容易く手伝ってもらおうと思ったら、大間違いだからね〜？」

「は、はい……！ちゃんと対価を……」

「……貴方、馬鹿なんです？それに見合った対価なんて貴方に払えるわけがないでしょう？？」

「……え？」

アズールさんの言っている意味はわかる

アズールさんが要求する対価は
平々凡々は私には、支払うことができない

――元の場所に、帰れない……？

そんなの……

「お母さん……＿＿＿ちゃん……」

泣いても無駄だってことはわかる

でも、

どうにかして止めようとした涙は
私の意思を無視して零れ落ちていく

きっと、めんどくさいやつと思われてしまう

「……いいでしょう、返してあげますよ」

「え、でも、私には……」

「ジェイドはきっと、ここに帰ってきます
　それまで、貴方はジェイドとして過ごしてください」

そんな事でいいのだろうか

でも、これもきっと難しいこと

私は首を縦に振り、同意の意思を見せた

アズールさんは、微笑んでは

ポケットに手を入れ、液体の入っている瓶を取り出した

「これを貴方にあげます
　喘息の症状が、少しでも軽くなるはずです」

「何から何まで……ありがとうございます…！」

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