きっと僕達『偶然』なんです。【ジェイド】前篇 (ページ6)

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私、さっきまで真っ白な部屋の……

病室に居たはずなんだけど……

この、広くてきれいな部屋はなに…？

早く戻らなくちゃ
きっと看護師さん達も心配してる

私は焦って、今いる部屋から出ようとした

「……ゴホッッ…！！！」

だが、それを許さないのが私の病状

少し動こうとしただけでこの様だ

私はその場に倒れ込む

ナースコール……はない

もしかしたら、私はこのまま
苦しいまま

誰にも助けてもらえないまま、一日を過ごさなければならないのだろうか

誰か、助けを………

「大丈夫ですか……！？！？ジェイド！！」

「……？」

ジェイドとは、誰のことだろうか

でもきっと私のことだろう
名前を叫んで、私の元に駆け込んでくる

大きな音……咳を出して倒れたところを心配されているのだろうか

……心配してくれる人がいて、安心した

「えっと……すみません…もう大丈夫なはずです……ゴホッ……」

「大丈夫なわけないでしょう！？早くベッドに横になって」

「ありがとうございます……」

銀色っぽい髪色の男の子に
おでこを触られる

熱だと思ったのだろうか

ぜんぜん違うが、これは言ってもいいのだろうか

「熱、はないですね…」

「熱じゃないですからね、
　……喘息なんです」

「喘息……？貴方、それ、いつから……？」

その疑問に引っかかる

やっぱりここは
私の知るところじゃない

じゃあ、ここはどこ……？？

「………あの、ここは、どこでしょうか…？」

「お前の部屋ですが？」

「私……？」

「！？！？」

「私」と

一人称を口にしては驚く男の子

なにかまずいことを言ってしまったのだろうか

「……喘息に私の一人称……
　貴方、一体何者なんです？？」

「………クロシェットと、申します……」

自分の名を言っては、男の子はぽかんと、

口を開けては喋らなくなった

「ぼ、僕は……アズール・アーシェングロットです……」

「アズール、さん……？」

知らない名前を、耳にした

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