きっと僕達『偶然』なんです。【ジェイド】前篇 (ページ20)

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🌸 ページ20

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「……後で、僕の髪も
　乾かしていただけないでしょうか……？」

後ろから、

か細い、
アズールさんの声が聞こえた

私はその言葉に「いいですよ」と答えると

アズールさんは嬉しそうに笑って
髪を乾かす手を動かす

楽しいな

誰かと一緒に作業をするのは

「フロイドさんの髪はさらさらですね」

「そーお？」

「はい、羨ましい限りです」

一通り乾かし終わると
次はアズールさんの髪を乾かす

アズールさんの髪も
フロイドさんと同じようにさらさらで

触っていて心地よかった

「そういえば、フロイドさんの姿が……」

アズールさんと入れ替わった際に
この部屋を出ていったフロイドさん

どこに行ったのか、少し気になってしまう

「あぁ、フロイドの事ですか
　今、寝る準備をしてもらっています」

「寝る準備…ですか？」

「えぇ、だって今日は貴方と一緒に寝るんですから」

聞いていないような気がする

お風呂も一緒に入って
一緒に寝るなんて

そんな優しさ……許されるのでしょうか…！？！？

「一人じゃ心細いでしょう？
　フロイドも一緒に寝たがっていますし、ね？」

「わ、わかりました……」

これ以上は何も言えない

今の私に断るなんて
そんな酷いことはできなかった

「アズール！いわしちゃん！準備できたよー！！」

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