きっと僕達『偶然』なんです。【ジェイド】前篇 (ページ12)

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フロイドさんから教えてもらったジェイドさんの特徴を捉え

フロイドさんに続きの案内をしてもらうことにした

だけど、この高身長の長い脚に、まだフラフラして、
全然前に進めない

その様子に呆れたのか、フロイドさんは
手を繋いで引っ張ってくれた

「魔法でやってもよかったけど、それじゃ怖いでしょ？」

少し後ろを歩く私の方を見て

子供を安心させるような、微笑みかけてくれた

私が魔法のない世界から来た、と察してくれたようだ

嬉しい、その気遣い

「ここは飯食うとこ、ここは錬金術っていう授業する時に使う場所
　外では箒で飛ぶ授業をすんの」

「箒……？楽しそうですね」

「ジェイドとアズールは飛べないけどねー」

「苦手、なんでしょうか」

「わかんねー、箒が悪いって言ってた気がする」

飛んでみたいと思ったが、今のジェイドの体には
私の霊が入っているせいか、魔力は一切ないとのこと

……ちょっと残念

「次はジェイドと仲がいい人紹介〜〜！」

「楽しみです」

覚えられるか不安だけど

きっと覚えられる

私の記憶力は世界一

すると、目の前から
「ジェイド！」と名を呼び、早歩きで来る

赤髪の男の子に出会った

ジェイドの身長ではとっても小さく感じるが

元の私の身長と比べたら、私の方が小さいな……

「あ〜！金魚ちゃんだ〜！
　このちっせ〜のは金魚ちゃん！」

「なんだいフロイド！お前に用はないよ！！
　……ジェイド、これ、前にほしいと言っていた資料だよ」

そう言って金魚さんは、私に数枚の紙を渡してきた

きっと受け取ったほうが、怪しまれないのだろう
だけれど、私はなにも知らないし、この後の対処も難しい……

「あー、ごめぇん金魚ちゃん
　今ジェイド忙しいから、それまた今度！！」

「……すみません」

「いや、忙しいのなら、いいのだけれど……」

フロイドさんは僕の手を引いて、その場から走って去る

助けてくれたのかな

………嬉しい

「先程はありがとうございました、フロイド」

「いーえ、いわしちゃん
　あ、あとオレとアズールの前はいつもの様子でいいからね」

「……ありがとうございます」

「ん、その方がなんか安心する」

フロイドさんは頼もしい

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