きっと僕達『偶然』なんです。【ジェイド】前篇 (ページ2)

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白い天井

朝目が覚めると、私はいつもこの光景を目にする

そう、ここは病院

「治療法のない喘息」で
ここに入院している

５歳の頃にそれは発症し
今に続く

１０歳頃は咳が酷く、呼吸したくないと思わせるほど
喉が痛くて仕方がなかった

観察、症状が軽くなる治療、検査

そんな小さな物事を積み重ねて、１７歳の夏を迎えた

本当に、何もない人生だったな

「ゴホッ……」

今でも、咳は出る

だがそんなに酷くはない

いつもと変わらぬ

平凡で、生きるのにはちょっとつらい日をまた過ごす

そんなことを思っていると………

「あ、れ……？」

体が光っては、軽くなるような感じがした

これはなんだろう

不思議な感覚だ

異常事態か、と思い
私はナースコールを呼ぶボタンを押そうとした瞬間…………

「………おや？」

意識は、ナイトレイブンカレッジ生のジェイド・リーチの意識に様変わり

クロシェットの体を触り、今の状況を確かめ、察する

「この方の体と、入れ替わってしまったのでしょうか」

「随分と楽しい出来事が始まりそう」だと

ジェイドは口角を少し上げ、ニタニタ笑うのだった

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