【曲パロ短編集】愛を謳う【マッシュル】

ドーナツホール/ハチ(米津玄師)様　【レナトス・リボル】 ページ43

夢主設定

A・モーガン

性別：女性
年齢：25歳
魔法：白魔法。二本線
性格：悩みやすく、落ち込みやすい性格。しかし、どこか芯が真っすぐしており、優しさのある女性。
レナトスとの関係：神覚者とその秘書という立場であり、交際中。

―――――――――――
A.side

目が覚めたら知らない天井だった。

起き上がった瞬間、頭がズキズキして、側に居た銀髪の男性が目にうつった。

その男性は、びっくりしたような顔をした後、すぐに何処かへ行った。

此処は...病室？私、なんで病室に...あれ？

男性が先生と思わしき人を連れてきて、検査をする。

「どこか体に異常はありませんか？」

『えっと...その、私は、どうしてここに...というか、ここはどこなんですか？それと、さっきから居る、そちらの方は...』

空気が凍ったように二人の顔が険しくなる。

先生が言うには、記憶喪失らしい。

暴れている犯罪者を捉えようとしたところ、魔法が当たり、そのまま意識を失ったとのこと。

銀髪の彼は、顔を俯けて病室を出て行った。あの人は...私の知り合いなのかな？

あの人の顔を見ていると、何かが思い出しそうな気がする。

何一つ覚えていないのに、確かに、覚えている何か。

矛盾しているけれど、心の奥底にある何か。それが分からずにいた。

何回思い出そうとしても、頭に写るのは、あの男性の悲しそうな表情だけ。

それぐらい、私にとって大切な人だったのかな？それすら分からない。

とりあえず、一週間程度様子を見て、大丈夫なら退院するらしい。

兎に角、今日はもう寝よう。夢の中で、何か思いだすかもしれない。

―――――――――――

レ「...A！！おいっ！しっかりしろ！！」

あれ...私、寝たんじゃ...どうして、あの彼に横抱きされてるの？

どうして、そんなに焦った顔をしているの？

頭が痛い。体が全然動かない...

これは、夢？記憶が無くなる前の出来事なの？

彼は凄く焦って、悲しそうな顔で私を見る。

それが怖かった。誰かに悲しい思いをさせているのが、嫌で仕方がない。

早く『大丈夫』って言わないと。なのに、体が動かないや。

―――――――――――

ガバッと勢いよく起き上がる。息が切れていて、汗が止まらない。体がぶるぶると震える。

夢か...とホッとしたのも束の間、頭が割れるように痛くなった。

痛みが激しくなり、涙があふれる。

レ「おーい、来たぞー...って、おい！大丈夫か？！」

すると、あの人が来た。

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