検索窓
今日:35 hit、昨日:74 hit、合計:8,013 hit

ページ24

A.side

この世は嘘ばかりだ。道徳をうたっても人は損得で動く。それが普通だ。

愛について説く教科書なんて、間違いばかりで虚しく思う。

こんなもの、無くなっちゃえばいいのに。

今日も私は、殴られる。顔がどれだけ腫れようと、骨にどれだけヒビが入ろうが関係ない。

そして最終的には、惨めに許しを請うだけ。

どうして許しを請うのかって?馬鹿馬鹿しい理由に立ち尽くすだけ。

殴られたせいで、真っすぐに立つことさえままならない。

ふと、空を見上げる。綺麗な空...じゃなかった。烏の群れに邪魔されちゃった。

私は、綺麗な空を眺める事さえ許されないのか。

―――――――――――

今日は特にひどくて、私は気絶したふりをした。

けれど、失敗に終わった。他の生徒から、腹を蹴られたから。

『げほっ、ごほっ...』

「起きてるじゃんw」「まだ寝るなよー」

後ろ指を刺されている感覚だった。周りに自分の見方はいないと言っている気がした。

生きているのが申し訳なく感じ、死にたくも思った。

ア「...今、傷を癒そう。」

また、アベルに会った。アベルはそう言って、私の怪我を治そうとした。

今の私は、上手に笑うことができない。

なぜなら、私をいじめた奴らを手にかけたいという思いが強いから。

そのせいで罪悪感も湧いてくる。

『...ありがとう。』

ぎこちない笑顔でその場をやり通す。

アベルは本当に優しい。どうして私にそんなに優しくするのか分からなかった。

『...ねぇ、アベル。正義なんて言葉、この世にないと思わない?』

ア「...嗚呼、そうだな。」

『どんなに無垢な人も...それこそ、シスターだって、欲はある。この世の理不尽は、たいてい見逃される。』

ア「...」

『じゃあ、私が人を殺したとしても、見逃してくれるかな...』

疲れ切って自分の判断や考えが鈍っている。そのせいか、訳の分からないことをペラペラと喋る。

アベルは静かに聞いてくれた。

『...出来損ないで、何度も耐えた。それなのに、周りは私を助けてはくれなかった。あんまりじゃないの...才能がない私が、懺悔しても知らんぷり...』

生きていることに嘆いている私に、アベルは優しく抱きしめた。

ア「...A...僕は、Aを助けたかった...」

『...アベル?』

ア「何度助けたかったことか。だが、教師たちに止められてた。彼女を助けようとすれば、即退学と。」

なにそれ...初めて聞いた。

・→←ミルククラウン・オン・ソーネチカ/ユジー様 【アベル・ウォーカー】※シリアス



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
28人がお気に入り
設定タグ:マッシュル , 曲パロ , ボカロ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あき(プロフ) - 夢野みぃさん» ありがとうごさいます! (5月4日 0時) (レス) id: 6a224cc54b (このIDを非表示/違反報告)
夢野みぃ(プロフ) - あきさん» リクエスト有難うございます!2の方に作っておきますね!それまで少々お待ちを...! (5月4日 0時) (レス) id: f4c9af3806 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - すみませんリクエスト良いですか?きゅうくらりんハッピーエンドバージョンが見てみたいです!出来れば作ってくれませんか? (5月4日 0時) (レス) @page16 id: 6a224cc54b (このIDを非表示/違反報告)
夢野みぃ(プロフ) - ルリーナさん» コメントありがとうございます!!喜んでもらえて何よりです! (3月30日 21時) (レス) id: f4c9af3806 (このIDを非表示/違反報告)
ルリーナ(プロフ) - セル最推しとして嬉し過ぎます!ありがとうございます!最高です! (3月30日 20時) (レス) @page42 id: abd4cb76f6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:9xwEvJ187ghD0yu | 作成日時:2024年3月7日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。