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フィン.side
Aに好かれたいから、僕は彼女の前ではいつも笑顔で居る。
はたから見たら、好きなことがバレバレなのかもしれないけど、それでもいい。
ちゃんと笑えないと、僕には取り柄が無いから。
恋人になりたいという欲が、次第に抑えられなくなってきて、
このまま友達のままじゃ嫌だと感じるようになった。
友達関係では、この空っぽの心が満たされない、けれど、この恋心を、彼女に悟られたくない。
...もし、全部バレてたらどうしよう。もう、友達として隣に居られなくなるかもしれない。
Aと一緒に歩くとき、僕は決まって、右隣に歩く。
今まではそのことに特に何も感じなかったけど、今は違う。
心がきゅっと締め付けられて、頭がくろりとしちゃうほど、好きだと感じる。
―――――――――――
〜その日の夜〜
マ「フィンくん、おやすみ」
フ「うん、おやすみなさい。」
いつも通り、寮の部屋で寝る。けれど今日は、あんまり寝付けなかった。
寝転がったまま、目を開けてAの事を考える。
例えば、明日の朝、目が覚めた時にAの写真を無くしてしまっていたらどうしよう。
そんな妄想を繰り広げる。朝が来て、Aにこの恋心がバレたらどうしよう。
これまでの関係が崩れる?そんなの、そんなの絶対に嫌だ。
―――――――――――
〜朝〜
目が覚める、そっか、昨日あのまま考えているうちに寝ちゃったんだ。
アラームが鳴る前に起きて、Aの写真を眺める。良かった、ちゃんとある。
いつものように、変わらず教室へ向かう。勿論、Aの隣は僕。
...そう思っていた。けれど、違ったんだ。
『えっと、その...二人に、言いたいことがあって...実は私、昨日から、ランスくんと付き合うことになったの!』
...え?Aに、恋人?動揺で頭がおかしくなりそうだった。
どうにか悟られないように笑顔を作った。
フ「そっか、おめでとう!お似合いだよ!」
マ「まさかあのシスコンが付き合うとは...」
『えへへっ、ありがとう!』
そう言ってAはランスくんの所へ小走りで行った。僕は動揺で一歩ずつ後ろへ下がった。
授業が終わると、Aはいつもの笑顔で『また明日ね!』と言って手を振った。
Aは、好きだった人と結ばれたんだ。それを喜ぶのが友達。
けれど、Aの言葉に、安堵が先が来てしまった。
・→←きゅうくらりん/いよわ様 【フィン・エイムズ】※バッドエンド
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あき(プロフ) - 夢野みぃさん» ありがとうごさいます! (5月4日 0時) (レス) id: 6a224cc54b (このIDを非表示/違反報告)
夢野みぃ(プロフ) - あきさん» リクエスト有難うございます!2の方に作っておきますね!それまで少々お待ちを...! (5月4日 0時) (レス) id: f4c9af3806 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - すみませんリクエスト良いですか?きゅうくらりんハッピーエンドバージョンが見てみたいです!出来れば作ってくれませんか? (5月4日 0時) (レス) @page16 id: 6a224cc54b (このIDを非表示/違反報告)
夢野みぃ(プロフ) - ルリーナさん» コメントありがとうございます!!喜んでもらえて何よりです! (3月30日 21時) (レス) id: f4c9af3806 (このIDを非表示/違反報告)
ルリーナ(プロフ) - セル最推しとして嬉し過ぎます!ありがとうございます!最高です! (3月30日 20時) (レス) @page42 id: abd4cb76f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9xwEvJ187ghD0yu | 作成日時:2024年3月7日 23時