第七話『金髪兎さん』 ページ9
A.side
こんな形で、私のハジメテを奪われてしまった。
ああ、ごめんなさい。お父様、許婚様。
帰ったら、何と言えばいいのでしょう...
大きな悲しみで、毎日のように涙が出てしまう。それを菊さんは、黙って背中を撫でる。
それは彼なりの優しさなのかもしれないのだけれど、私には恐怖でしかない。
三週間ぐらいが経っただろうか。菊さんとの生活は、何不自由ない。
ただ、一つを除けば。
毎日夜になると、菊さんに抱きつぶされる。
私はこれから、母になるの？そう菊さんに聞いてみた。
菊さんは、「人と私のような別の種族では、そんなことは絶対にありえませんよ。ご安心下さい。」
と言われた。安心していいか分からない。もう、考えることを放棄しかけた。
菊さんの家には、基本的には、誰か来る。
そのたびに、何とか助けを求める。だけど、その声は届かない。
部屋が防音のせいだろう。足音がしても、この部屋のドアは開かない。
三週間後のある日、ドアの向こうから、ドスドスという、大きな足音がした。
また、誰か来たんだろう。無駄だとわかっているけれど、誰かに助けてもらいたいのは本心。
助けて。というだけの声が聞こえたのか分からないけれど、勢いよく扉が開いた。
そこには、身長が高い、金髪の、菊さんとはまた違う兎耳の男性がいた。
？？「やっぱり！俺の勘は正しいな！！おーい菊！
Aにこんなことして、許されると思っているのかい？？」
菊「...はぁ、バレてしまいましたか。」
A「あっ、えっと...」
？？「こんなに服が乱れて！菊、まさかヤッたのかい？」
菊「致したと言ったら、どうします？」
？？「...っ！いや、Aを綺麗にすればいいだけか...何でもないさ！
さぁ、A！ヒーローの手を取るんだぞ！」
A「...あ、貴方は誰ですか...？」
？？「What？何を言っているんだい？」
菊「Aは、私達の記憶が無いそうですよ。」
？？「...え？」
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夢野みぃ(プロフ) - こはるさん» ありがとうございます！！続きを気長にお待ちくださいね！！ (8月12日 20時) (
レス) id: f4c9af3806 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - んんん！！！最高です！！！！ (8月12日 12時) (レス) id: f507e3b220 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：9xwEvJ187ghD0yu | 作成日時：2022年7月24日 23時
