第六話『逃げ道』 ページ8
A.side
じりじりと近づく彼の瞳の中には、光が入っていなかった。
それがとても怖く感じてしまい、体が勝手に後ろへ引いてしまった。
？？「どうしたんです？A、まさか忘れているだんてあり得ませんよね？」
A「...いえ、貴方の事は、本当に分からないのです。」
彼は、小声で「どうして...どうして」と呟きながら、離れてくれた。
？？「...貴方、お名前は？」
A「...A。A・ムーアと言います。」
？？「っっ！！やはり、Aでしたか...どうして、どうして記憶が無いのです？」
A「...私にも分かりません。」
今まで記憶喪失なんてものは無かったし、事故に遭ったことなんて無い。
A「あっ、あの！ここはどこなんですか？そして、貴方は誰なんですか？
どうして、私の名前を？」
？？「...記憶が無いのなら、また作ればいいですよね。
私、本田菊と申します。ようこそ、ワンダーランドへ。」
A「菊さん？ワンダーランドって何ですか？」
菊「嗚呼、ワンダーランドとは、私のような、動物とヒトを合わせたような方々が生きる世界です。
Aが生きている世界とは、また違った場所ですよ。」
A「菊さんは、人じゃないんですか？」
菊「ええ、兎族ですよ。」
A「と、ぞく...？」
菊「はい。兎の族で、兎族(とぞく)です。私の他にも、猫や芋虫、鼠なんかもいます。」
A「へぇ、色んな人がいるんですね。あの、菊さん、私を外に出してもらえませんか？」
菊「ふふっ、そう簡単には出せませんよ。貴方には、今まで私が苦しんだものすべてを、
ぶつけ、愛するつもりですから♡」
菊さんの目がハートになって、私に近づいてきた。
恐怖を感じたけれど、足枷のせいで、どうにも逃げることが出来ない。
菊「兎は年中繁殖期なんですよ♡」
そこからは、ご想像にお任せします。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 27人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢野みぃ(プロフ) - こはるさん» ありがとうございます！！続きを気長にお待ちくださいね！！ (8月12日 20時) (
レス) id: f4c9af3806 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - んんん！！！最高です！！！！ (8月12日 12時) (レス) id: f507e3b220 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：9xwEvJ187ghD0yu | 作成日時：2022年7月24日 23時
