第二十二話『友人?』 ページ25
A.side
涙で顔をぐちゃぐちゃにしても気にならないほど、アーサーさんが怖くてたまらない。
部屋へ連れ戻すため、手を繋いでいるけれど、相手に伝わるほど震えている。
戻ってくると、椅子の上へ座らせ、アーサーさんはそのまま部屋を出た。
アーサー「大人しく待っててな。今メイドを呼んでくる。Aがこの部屋から出ないように。」
少し待っていると、2人のメイドさんが来た。その人達は私にドレスを着せてくれた人だった。
アーサー「セーシェル、エリザベータ、くれぐれも、俺の許可なしにAを部屋から出すなよ。...出したら、分かってるな?」
セーシェル「はい、かしこまりました。」
脅すように忠告すると、アーサーさんはまた部屋を出て行った。
エリザベータ「A、また会えて嬉しいわ。王様はあんな感じだけど、私達の事は、信用してくれていいからね?」
優しい口調で私に近寄ってきた。お茶会での出来事が頭によぎり、少しの心地よさを感じた。
A「...お二人は、私に何もしませんよね?」
尋ねるように聞く。心の中でYESと言って欲しいと願いながら。
セーシェル「大丈夫だよ!私達はただ、アーサー様に言われたことをやるだけ。だから、Aにはなんにもしないから!」
エリザベータ「この部屋から出してあげることはできないけど...それでも、Aが楽しんで思えるよう頑張るから!ね?」
可愛らしく言われれば、分かったと頷くしかない。
エリザベータ「それじゃまずは、その泣き顔を綺麗にしましょ。少し待っててね。蒸しタオル作るから。」
セーシェル「それまで私とトランプでもしよう!」
A「あ、ありがとうございます...」
セーシェルとトランプをやる。こんな風に、誰かと遊んだのはいつぶりだろう。
最後にやった記憶が無いほど、昔の事だなぁ。
結局トランプは、私が勝って終わった。そしてエリザベータから蒸しタオルを渡された。
A「ありがとうございます。...あったかい。」
エリザベータ「いいえ。それより、私も混ざってもいいかしら?」
顔を拭き終わると、三人でトランプをやった。
色んな遊びがあるから、沢山遊んだ。何時間か経ったか分からない頃、ふと眠気が来た。
エリザベータ「あらA?眠たいの?」
セーシェル「私たちの事は気にせず、ベッドに行っていいよ。まだアーサー様は来そうにないし。」
私の心を読んだように、ベッドへいざなう。そして眠りについてしまった。
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夢野みぃ(プロフ) - こはるさん» ありがとうございます!!続きを気長にお待ちくださいね!! (8月12日 20時) (レス) id: f4c9af3806 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - んんん!!!最高です!!!! (8月12日 12時) (レス) id: f507e3b220 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9xwEvJ187ghD0yu | 作成日時:2022年7月24日 23時