初々 ページ9
「やまｍ…祥彰さん…。」
『なに〜？』
「近いです…。」
付き合ってから祥彰さんの距離が近い。
『ん〜だってAちゃんが可愛いから』
って言うけど心臓に悪いからやめてほしい。
『明日は大学？』
「明日は学校は休みなのでオフィスに行こうかなって思ってます」
祥彰さんが不服そうに首を傾げる。
『もう！付き合ってるんだから敬語はやめてよ〜！』
うぅぅぅ、ハードルが高い…。
「努力しm…するね！」
『ぎりぎり合格かな！』
そう言いながら抱きついてくる。
心臓が一週間分使い切るんじゃないかレベルに早く打っている。
「ちょぉーっとはずかしいから今すぐに離れてもらえると嬉しいかな…？」
『や〜だ！』
この御方は私をキュン死させるつもりなんだろうか？
「ふたりとも明日はオフィス行かなきゃいけないんですしそろそろ帰りますね」
後ろにひっついたままの彼とともに歩いて玄関にむかう。
『もっと一緒にいたいな〜？』
もたれかかっているから可能となる上目遣いからのこの顔面と甘い声！
「うっっ、ま、また明日オフィスで会いましょうね」
強すぎる攻撃に耐えながら私は答えた。
頬をぷくっと膨らませてうなだれている。
『あ！！明日のクイズで僕が優勝したらご褒美くれたりしない？？』
ご褒美？何がほしんだろ？
「ご褒美？わかったいいよ」
その途端祥彰さんがにやにやし始めた。
『あれれ、何でもいいの？』
不吉な笑み！嫌な予感！
「流石に限度はありますからね！？」
私の悲痛な叫びは届いているのか。
『僕頑張るね〜！」
絶対自分の可愛さわかっているでしょ！！
あざとさ100%の彼を背に帰路についた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にこ太 | 作成日時：2023年5月1日 1時
