ほんとの気持ち ページ8
「あ、はい…。」
どうしよう尋常じゃなく気まずい…。
『…もしかして藤崎さん僕のこと嫌いになちゃった?』
山本さんから発された言葉は私の気持ちとは180度違うものだった。
「違う!そんなことない!」
『じゃあなんで避けるの?』
「それは…。」
言葉が出ない。
言わなくちゃいけないことがあるのに。
『ごめんね、迷惑かけてた?』
そんなことない、むしろ逆なのに。
山本さんが離れていく。
もう知らない、知ってなんかやらない。
ココロのあるままに従って喉が震える。
「…です!」
『え?』
「山本さんの事が好きなんです!!!!!」
言い切ったはいいものの返事が帰ってこない。
やっぱり無理だよね。
一目惚れもいいところだ。
視界が滲み始める。
その時、
『僕も藤崎さんのことが大好き!』
思いも寄らない言葉。そして抱きしめられた。
『僕が言おうと思ってたけど嫌われちゃってるのかと思ってて…。』
優しく抱きとめながら彼は言った。
「私、昔いじめられてて…、あんまり人には近づかないようにしていて…、こんな気持ちになった事が今までなくて…、どうすれば良いのか分からなくて、怖かったんです…。」
ホントの気持ちを初めて人に伝えた。
泣くつもりなんて無かったのに雫が頬をつたう。
『これからは僕が守るから。大丈夫だよ」
彼の腕の中で子供のように泣いてしまった。
・
「山本さn…『名前で呼んでほしいなぁ?』」
相変わらずのあざとさ。
これを彼は素でやっているから恐ろしい。
「…祥彰さん。」
『なあに?』
首を傾げながら返事をしてくれる。
「好きです…!」
『僕は大好きだよ?』
私のかわいい彼氏は
見た目はかわいすぎる天使
中身もあざとい大天使!!
〜〜
ジェットコースターレベルの速さで進んでいきましたね。
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作者名:にこ太 | 作成日時:2023年5月1日 1時