【wrwrd!】ハッピーエンドは許されない【男主】【軍パロ】 (ページ17)

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気付いたときには、僕はもうがれきの中にいた。

がれきを持ち上げてどけると絶句した。

あたりは悲惨な光景になっていた。

あの立派な軍基地は壊れ、人が埋もれていた。

僕は急いでみんなを探した。

すぐ近くに紫色のヘルメットを見つけ、慌てて駆け寄った。

近くのがれきから頭がのぞいている。

……ショッピだ。

ショッピ、と声をかけると弱々しいがA、と返事が返ってきた。

ショッピ、今助けるから待っててね、少しの辛抱だよ、と声をかける。

しかしショッピの息はだんだん弱くなっていく。

ねえ、ショッピ？大丈夫？と聞いても声は返ってこず、代わりにヒューヒューという息が出るのみ。

そしてやっと出た言葉を聞いて震えた。

「ソラ」

ああ、そうだったんだ。

ショッピは気付いてたんだ。

僕が「ソラ」だって。

でもそれももう遅い。

気付けば、ショッピの息はもう止まっていた。

返事をしてよ、と言ってももう反応してくれない。

……死んでしまった。

それを受け入れることが出来ず、僕はしばらくの間呆然としていた。

ショッピの死を受け入れられないままふらっと立ち上がる。

そして、他の仲間を探し出す。

でも。

がれきに挟まった赤マフラー。

転がったトルコ帽。

破れた青スーツの切れ端。

埋もれたサッカーユニフォーム。

血のついた緑パーカー。

ビリビリになった「天」の雑面。

暗闇に見えるニット帽。

汚れたバッテンマスク。

赤黒くなった紫ストール。

黒焦げになった「神」の雑面。

ほどけたネクタイ。

割れた瓶底眼鏡。

そして、光を失った赤目金髪の男。

……そっか。

みんな

死んじゃったのか。

虚無感と怒りに襲われる。

何で。

何でみんな死んじゃったのさ。

目からナミダがこぼれ落ちる。

同時に僕の中の何かがぷつりと切れた。

そして僕の頭に一つの言葉が浮かんできた。

復讐。

僕はフラフラと歩き出した。

…行き先？

そんなの、決まっているじゃないか。

α国。