【文スト】芥川さん、私… 2

第五章　崩壊 ページ30

中也さんの執務室のソファーを借りて首領から渡された資料を見ている




年齢 38歳
身長 178
宝石販売企業の社長
タイプ 黒髪 黒タイツ 体のラインの見える服





『…』





異能力については書かれていない






『…異能無しか』





念の為自分でも調べてみたがその男に異能力はなかった





体のラインが出る服…





ナイフをどこに隠そう…





…





指輪にサイクでもして行こうか







中原「何みてんだ？？」






『っ！わ』






ばっと急いで紙を隠した






中原「何だよ、やましいものでもみてんのかぁ？」





『そんな事はありません。これも立派な任務です』






中原「なら、見せてくれても良いだろ？」






『…文句なしですよ』







中也さんに紙を渡す





中原「ア"ァ'？」






地を這うような酷く低い声







流石の圧に私も少し怯えてしまった






中原「んだよこれ」






笑顔も何もない声






私が敵組織の人間なら自白して自害するくらいには






恐ろしいだろう







『…文句なしって言いましたよね』







中原「こんな内容だと思う訳ねぇだろ、もう処罰の期間遠の昔に終わった筈だ」







中原「嫌がってたろ、なのに何でまた」






『私にはこの仕事が一番向いてると思ったんです』






『中也さんが戦闘をこの仕事のスタイルにするように』






『私は男に近づいて暗殺する…これが私にあった1番の仕事スタイルだっただけです』






『ポートマフィアからすれば厄介な相手にしたくない敵を私一人という少人数で倒せる』






『そうすると目立つ事もない。ポートマフィアの女性構成員は私が居るだけでこの仕事を任せられる事がない』






中原「だからって！俺はただッAに自分の意思を大事にして欲しいだけだッ」






『中也さん。これが私の決意であり意思ですよ』






中原「…約束して置こうぜ」






『何を…です？』






中原「何かあれば俺に言え。辛い事があれば俺のとこ来て泣き叫べば良い」





中原「何でも相談しろ…寝つきが悪いとかそんなんでも良い…なんでもだ」





中原「もし、本当に辛くなった時は…俺を怒鳴れ」





中原「俺に八つ当たりしろ」





中原「そしたらよ、頑張って慰めてやるから。分かったか？約束だ」







中原「というか、幹部命令だ」








『ふふっ…見事な職権濫用な気がしますが』







『幹部様の言う通り…命令を遂行します』






ポロポロと涙が溢れた






ぎゅっと何も言わず中也さんが抱きしめてくれて




それが酷く暖かかった

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