【文スト】芥川さん、私… 2 (ページ25)

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『…』

カタカタ…

暇だ

戦うこともない

話すこともない

下手に動けば殺される

だからと言って監視を怠ってはならない

突然キーボードの音が止まった

ドス「お腹が空きましたね」

ドス「食事にしましょう」

ドス「貴方は何を食べますか？」

『買ってきましょうか？スーパーで』

ドス「買い物に行っている間に情報を渡されるのも困ります…僕も行きましょう」

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どうしてこうなった

もっと危険な人物だと思っていた魔人は私よりも数倍人間らしくおっとりとしている

さして何故かスーパーに向かおうとしている

『その帽子は外して行ってください…ただでさえ貴方は目立ちますから』

ドス「分かりました」

外に出ると真っ暗で

少し肌寒かった

コツコツ…
カツカツカツカツ…

歩幅が大きい彼について行こうとするとどうしても早歩きになる

『…さむ』

そう言えば彼は外套をかけてくれた

街を歩く

『ッ…』

目の前に居たのは芥川さんと一葉

『一葉…』

樋口「ッ」

まだ怯えた目をしていて…もう友達に戻ることは無理なように感じた

「愚婦、ポートマフィアから追放されたと思えば男遊びか？」

「やはり、穢れた奴だ」

「危機感はないのか？ポートマフィアに切り捨てられるとは思わんのか？」

『思っていますよ。ですがそんなことに怯えていては私は前に進めません』

『私の側から何人離れて行っても前に進むこと以外私は道を知らない』

『寄り道をしたこともある。けれどそれは周りが私を抜かし進んで一人になるだけ』

『それならば、一人止まらず進んで置いて行かれないように踠くことの方がましです。私は芥川さんになんと言われようともこのことを変えることはありません』

「…愚婦がどうなろうと僕には関係ない。貴様が死んでも僕はなんとも思わん。どこぞで野垂れ死でもしていろ」

『ッ…』

『行きましょう…』

気がつけばフョードルの外套を強く握りしめていた

ドス「…はい」

カツカツ…カツ
コツコツ…

『ごめんなさい。空気悪くしてしまって』

ドス「貴方の想い人はあの方ですね」

『やはり、見抜かれてしまいますね』

ドス「えぇ、このくらい朝飯前です」

あの後夕飯を食べて

それから同じような６日間を過ごした