【文スト】芥川さん、私… 2 (ページ22)

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……チュンチュン

『っん…』

　

ゴソっと動くも身体が動かない

『んぅ？』

布団を少し捲ると太宰さんの腕が私をぎゅーと抱き締めていた

『…よいしょ』

抜け出そうとするも強い力で抱きしめられ抜け出せない

『太宰さん、起きているでしょ？』

太宰「…行かないでくれ」

『必ず帰ってきます』

『まだ私は死ねませんから…一葉の事も芥川さんのことも太宰さんの事も…やることが沢山ありすぎますから』

太宰「Aちゃんは、私の前からふわっと消えてしまいそうなのだよ」

太宰「私がポートマフィアから抜ける時無理にでも説得して連れてくれば良かった」

『私はあの時…いや、今でもポートマフィアを抜ける選択はしなかったと思います』

『正直、あの時は罪悪感が酷くて…』

太宰「Aちゃんは何も悪くないだろう？」

『それでも私は…私を許せないんです』

『今、光になった太宰さんにこれを渡すのは余りよくないとわかっているのですが…』

カチャッ

私は織田作さんの銃を取り出した

太宰「それは…」

『織田作さんの銃ですよ』

『織田作さんが最後の戦いに向かう前、私にこの二丁の銃を渡したんです』

『俺が帰ってくるまで預かっておいてくれ…と』

『その後、織田作さんは帰って来ませんでしたけど』

『でも、私に預ける時こうも言っていました。』

『最悪俺が帰ってこれなかったらAがその銃を使ってくれ。あと、Aが俺に届けてくれ急がなくて良い、ゆっくりと届けに来てくれ…と』

太宰「…」

『私、この銃を届けないと駄目なんです。それもゆっくり』

『無くしたら大変ですし…太宰さん預かってください』

『必ず帰ってきます』

太宰「ッあぁ…勿論だよ」

カチャッ

太宰さんに銃を渡した

『…太宰さん行ってきます』

玄関を出ようとした

太宰「っ少し待ってくれたまえ」

太宰「これを持って行って、一週間後私に返してくれ」

『…ライター』

太宰「待っているよ。いってらっしゃい」

『ふふっ…ありがとうございます。行ってきますね』

こうして、私は魔神フョードルの元に向かった