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その後特にする事がなかった私は仮眠を取ろうと仮眠室に戻った


その後の記憶は無い











『んっ… あれ?私寝ちゃったんだ』



『お腹すいたな』



昼ごはんを食べていなかったからお腹はぺこぺこ



食堂までご飯を食べに行こうと思い仮眠室を出た



廊下を歩きながら綺麗に整備されている中庭を見る



そこにはキャッキャッと遊んでいる同い年くらいの男の子と女の子がいた。



そして中也さんもいた


この前もこんな事あったな〜なんて思って眺めていると



ふと、中也さんと目が合ってしまった



こいこい と手招きをする中也さんを見てついつい行きたくなってしまう


私は昨日中也さんを突き放したのに、どうしてあんなに優しいのだろうか?



年上だから?それとも人柄?



お兄さんが中也さんを認めるのはそういうところなのかな?



それなら私は死ぬまで認めてもらえないだろう



こいこいと手招きをする中也さんをもう一度見て



首を振り私はまた廊下を歩き出した



なんだかご飯を食べる気になれなくなった私は横浜の海を見ようとポートマフィアを出た



カァカァカァ



茜色に染まる空



光を放って輝く太陽は少し恥ずかしそうに横浜の水平線から顔を覗かせている



吹く風はこんな私すら優しく包み込んでくれる



小さい頃からそうだった



閉じ込められていた部屋から見えた海



海鳥の鳴く声



窓を開けると聞こえる海の音



それから私を包み込む温かい風になってくる海の匂い



小さい頃から私を落ち着かせてくれる私の宝物



私を落ち着かせてくれる私の守りたいもの



トコトコと海を感じながら海辺の歩道を歩いていると



『… 咖喱屋さん?』



勿論外に出てまもない私はこんな所初めて来た



任務でも通った事のない道だったから



そこに建っている咖喱屋さんからは優しい雰囲気が出ていて自然と足が向かっていく



チリンチリン



おじさん「いらっしゃい!…おや見ない顔だなぁ」



『こんにちは。初めて来ましたからね』



『この店の一番人気をお願いします』



おじさん「はいよ」


ドタドタドタバタバタ


キャッキャッ やめろー!



上から元気な子供の声が聞こえてくる



おじさん「騒がしくてごめんね」



『いえ、このくらいが丁度良い』



ドタドタドタバタバタ



おじさん「お待たせしました。当店で一番人気の咖喱だよ」



ほかほかと湯気をあげる咖喱



『いただきます……辛ッ』

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夢幻泡影(プロフ) - コメントありがとうございます!かなり切ない話ですよね笑…感情移入?してくださり、嬉しい限りです! (2023年3月13日 23時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
結愛 - 初コメ失礼します!!切なすぎて涙がほお伝って入ってたそれも無意識に (2023年2月23日 22時) (レス) @page9 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(プロフ) - ありがとうございます! (2022年12月28日 11時) (レス) id: c83ee7760b (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - 読んでると切ないけど面白いですから (2022年12月27日 22時) (レス) @page37 id: 8933f39901 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(プロフ) - ご報告ありがとうございます。私が気付けた箇所を一話から修正しました。この度は芥川の妹は。。を読んでくださりありがとうございます! (2022年12月27日 12時) (レス) id: c83ee7760b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢幻泡影(むーにー) | 作成日時:2022年12月4日 21時

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