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急いでスーパーに駆けた
Aの好物を出来るだけ沢山買った
その後Aの部屋に駆けた
僕を殴ってくれ
カッとなって感情のままに貴様を傷つけた僕を殴ってくれ
一人で抱え込むくらいなら
僕を殴れ
僕が貴様の心の痛みをもらってやるから
だからっ
目覚めろ
そんなことを考えてチャイムを押した
中から出てきた太宰さんは心なしかいつもより元気がない
太宰「やぁ、芥川くん。ありがとうね」
「いえ、こちらこそありがとうございます」
…
…
太宰「ねぇ、芥川くん」
「はい」
太宰「芥川くんは人を殺すのは怖い?」
「いえ、怖くありません」
太宰「なら、人を殺すのに罪悪感は?」
「弱いから死ぬ。罪悪感はありません」
太宰「なら、人が殺されるのを見るのは平気?」
「…はい」
「たいていは平気です」
カチャリ
よく聞き慣れたその音は静かな部屋に響いた
太宰「…」
「ッ!」
太宰さんには効かぬというのに羅生門を構えた
「…銃を下ろしてください。太宰さん」
太宰「この前、Aちゃんに頼まれたのだよ」
太宰「私を殺したくれとね」
「ッ」
その後は酷く感情が乱れて意識を失ってしまった
太宰「ねぇ、楽にさせてあげるなら今だと思うけど」
「ッ」
なんてことを言う太宰さんも
表情は悲しそうで苦しそうだった
「…僕は、ポートマフィアです」
「優しくありません。故に、Aを楽にはしてやれぬ」
太宰「…そうかい」
小さな部屋に響いた悲しい会話
「太宰さん、僕にAを救う力はあるのでしょうか」
太宰「きっとあるよ。Aちゃんは君のことを偉く慕っているのだよ」
太宰「探偵社に来た理由だって元は君を探すためだったのだよ?芥川くん」
太宰「Aちゃんからすれば、隣にいるだけで良いんだ」
太宰「会話がなくたって、君がいる。それが嬉しかったんだと思うよ」
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夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 猫春#ねこはるさん» 読んでもらえてとっても嬉しいです!舞い上がってますw最初とその後の切り替え凄いですよね、ややこしい事になってしまいすみません…と思いながら優しい太宰さんも怖めな太宰さんも好きなので書いてしまいました (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 来世は推しと生きたいさん» ありがとうございます!次回作は芥川さんから一度離れてみようかと思い別の人物に手を出してしまいました。毎作品、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます! (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 取り消します。死ぬほど優しかったです(((今読んでる最中の人 (12月24日 17時) (レス) @page11 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 太宰さんが怖すぎて好きです (12月24日 17時) (レス) @page7 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
来世は推しと生きたい - 完結おめでとうございます!!何度も主様の作品に泣かされました…本当に感動物です。私は芥川推しなのですが,主様の書く原作を保ちながら優しさを少しずつ見せる感じがすごく好きです。あと夢主ちゃんの性格も毎回好きです!次回作も読ませて頂きます! (12月24日 17時) (レス) @page44 id: 3324b2c332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢幻泡影(むーにー) | 作成日時:2023年10月16日 0時