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〈武装探偵社…ですか〉
『はい。先ほど質問致しました息子様のお仕事はどちらを?』
〈横浜の少しハズレの街で製造業を〉
『そうですか。このようなことをお聞きするのは失礼ですが…所得はかなりあったでしょう』
〈はい…普通のサラリーマンよりは上かと〉
『こちらを』
差し出したリップクリームとお守り
〈何故貴方がこれを…?〉
『落ち着いて聞いてください。』
『ポートマフィアはご存知ですか?』
「えぇ、勿論」
『なら、息子様がポートマフィアとの関わりを持っていたことは?』
「ッ!そんなわけッ」
『結論…ですが、これは肩身です』
『貴方の息子様は亡くなりました』
〈へ…〉
『ポートマフィアが仕掛けた爆弾に巻き込まれて』
〈なん、で〉
『息子様の本職は密輸…そこでポートマフィアの宝石を横領したことが原因でしょう』
〈私の息子はッいい子なのよッ!!そんな事するわけッ〉
そんな奥さんの声を聞きつけておくから出てくるおそらく夫さん
『こんにちは、武装探偵社のAと申します』
〈なんのようだ〉
〈私の息子が死んだってッ〉
〈ッ!!そんなわけないだろっ!!嫌がらせも大概にしろっ!
〉
『このようなこと嫌がらせでしませんよ』
『本当なんです』
ボロボロと涙を溢し耳を塞ぎ込む奥さん
〈帰れっ!!!〉
そう言われるがこちらも仕事のため中々帰ることはできない
『私の仕事は軍警からの指揮されるものです!貴方方が肩身を受け取ってくださるまでかえれません!!』
〈ッ!!!!!!!〉
そう言って振り上げられた花瓶
次に来る痛みに備えて目をつぶった
バリンッ!!!
硬い花瓶が頭の上で砕けた
『あ’’っ』
ぐわんっと揺れる視界の端でドアが閉まるのが見えた
『ッ待ってくださっ…ガハッ』
〈帰れっていってんだろ!〉
蹴り出された脚は私の鳩尾を捉えて私も蹴り飛ばす
『ッ…はぁっ…はぁっ』
完全に扉は閉まってしまって
仕方がないので屋根の下に肩を置いて帰ることにした
ポタポタと額から垂れる血
グラグラする視界はチカチカと白と黒を繰り返した
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夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 猫春#ねこはるさん» 読んでもらえてとっても嬉しいです!舞い上がってますw最初とその後の切り替え凄いですよね、ややこしい事になってしまいすみません…と思いながら優しい太宰さんも怖めな太宰さんも好きなので書いてしまいました (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 来世は推しと生きたいさん» ありがとうございます!次回作は芥川さんから一度離れてみようかと思い別の人物に手を出してしまいました。毎作品、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます! (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 取り消します。死ぬほど優しかったです(((今読んでる最中の人 (12月24日 17時) (レス) @page11 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 太宰さんが怖すぎて好きです (12月24日 17時) (レス) @page7 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
来世は推しと生きたい - 完結おめでとうございます!!何度も主様の作品に泣かされました…本当に感動物です。私は芥川推しなのですが,主様の書く原作を保ちながら優しさを少しずつ見せる感じがすごく好きです。あと夢主ちゃんの性格も毎回好きです!次回作も読ませて頂きます! (12月24日 17時) (レス) @page44 id: 3324b2c332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢幻泡影(むーにー) | 作成日時:2023年10月16日 0時