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太宰「…」
倒れたAちゃんを見つめる
ろくにご飯も食べていなかったのだろう
太宰「殺して…か」
正直、いつ銃を抜かれたのか気づかなかった
今までそんなことはなかったのにね
…
…
太宰「なるほど…Aちゃんは頭が回るようだね」
太宰「ポートマフィアに拾われなくて良かった」
倒れているAちゃんを抱き上げる
涙でぐしゃぐしゃの顔
軽い体
それから
傷だらけの身体
相当、衰弱していることが分かった
芥川君のところに行って少しは元気になって帰ってくるものの…
やっぱりこの仕事は荷が重いか
太宰「Aちゃん…殺してあげられなくてごめんね」
サラッと頭を撫でると涙が零れ落ちた
Aちゃんは悪夢ばかりをみて
くまもひどくなった
…
太宰「昔の私なら躊躇なく殺していたと思うよ」
まぁ、Aちゃんからすれば今の私はひどく残酷なことをする人なのだろうけど
ーーーーーーーーーーーーー
カツカツカツ…
太宰「はぁ、やっとついた」
Aちゃんを抱き抱えたままようやく社員寮に着いた
Aちゃんのポケットから鍵を抜いてドアをあける
ガチャ
…
やはり物は増えておらず部屋に小さな机とゴミ箱
それから布団が畳まれているだけであった
太宰「よいしょっ」
Aちゃんを布団に寝かせティッシュで涙を拭いた
それからゴミ箱に…
…
…
太宰「ッ」
太宰「睡眠薬」
太宰「それもかなりの数をなんだようだね」
ゴミ箱の中には睡眠薬の瓶が沢山入っていた
他も何かないかと部屋を探せば押入れに包帯があった
それからカッターも
慌ててAちゃんの包帯を取ると腕も太腿もお腹もカッターで切れたような跡が残ってた
太宰「いつからッ」
Aちゃんが探偵社に来てこの仕事を始めてもう半年が過ぎようとしていた
日に日に芥川君の元に行く回数も増えた
笑うこともなくなった
いつも仕事終わりはトイレに駆け込んでいた
太宰「くそっ!」
それを見ることしかできない私は
もう、どう助けてあげれば良いのか
太宰「わからない」
…
…
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夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 猫春#ねこはるさん» 読んでもらえてとっても嬉しいです!舞い上がってますw最初とその後の切り替え凄いですよね、ややこしい事になってしまいすみません…と思いながら優しい太宰さんも怖めな太宰さんも好きなので書いてしまいました (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 来世は推しと生きたいさん» ありがとうございます!次回作は芥川さんから一度離れてみようかと思い別の人物に手を出してしまいました。毎作品、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます! (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 取り消します。死ぬほど優しかったです(((今読んでる最中の人 (12月24日 17時) (レス) @page11 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 太宰さんが怖すぎて好きです (12月24日 17時) (レス) @page7 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
来世は推しと生きたい - 完結おめでとうございます!!何度も主様の作品に泣かされました…本当に感動物です。私は芥川推しなのですが,主様の書く原作を保ちながら優しさを少しずつ見せる感じがすごく好きです。あと夢主ちゃんの性格も毎回好きです!次回作も読ませて頂きます! (12月24日 17時) (レス) @page44 id: 3324b2c332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢幻泡影(むーにー) | 作成日時:2023年10月16日 0時