【文スト】芥川さん、私もう…

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二人目はもう人の形をしていなかった






駅のホームから飛び降りたそう






『ッう』





　

それでも遺品を形見を選ぶ








血溜まりかろ見つけたヘアアクセ








綺麗に洗浄消毒をしてからも梱包する






また鞄に入れて家にむかう






コツコツ…






…






…






ピンポーン




…






…






〈はい〉






しばらくして扉が開いた






『私、武装探偵社のAと申します』






〈あら…武装探偵社から？〉






『お時間ッ…宜しいでしょうか』






〈はい〉






『あっ』






言えない






言いたくない





口がぱくぱくとするだけで






必死に息をするので精一杯で






…






言えない、






勇気がない





だって目の前の彼女は





自分の娘が死んだこと知らないのだから






『ッ』






〈？〉






『落ち着いて聞いてください』







やっと絞り出せた声は震え頼りなかった






『今日…9時』





『娘さんはホームを飛び降りましたッ』






〈……へ？〉






〈うそ〉






〈うそっ〉







〈ねぇ！！嘘だと言って！！ねぇ！！〉





肩を掴まれ揺らされる





嘘だと言いたい





けどっ






『事実なんですッ』






『その証拠にッ、、これを』






ヘアアクセ





それを見た瞬間彼女は泣き崩れ







うそだ。うそだ







と苦しんでいた






『ッア"』





やはり、何をすることもできない






私の仕事は苦しみを伝えるだけなの？








私はっ





『…後日、警察の方々がいらっしゃると思います。』







『事件性がないかを調べるために』






〈あっ…ふっ…ア"〉






『最後まで寄り添えず…申し訳ございませんでした』






頭を下げる






上げる





足が掴まれてるみたい





足が動かなかった







泣いてる彼女を一人にしてもいいのか…と心が言う





何もできない







とも心がいう







もうぐちゃぐちゃだ





辞めてしまいたい





…






足がようやく動き出したのは彼女が落ち着いてから






探偵社に帰るとみんながいて





太宰さんが私に近づいてきた






ギュッと抱きしめれば






ポロポロと涙が溢れた






『…ア"ァ"ァ"』





『アッ…ア"ァ』






太宰さんの外套をこれでもかと言うくらい強く強く握りしめた






『怖いっ怖いっ怖い怖い…』






『怖い怖い怖い怖い怖い』






『こw…』

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