【文スト】羊と羊の女王 (ページ25)

今日:21 hit、昨日:7 hit、合計:12,152 hit

二人ページ25

コンコン

ドアがなった

『はい』

ドアが開く。

私は驚いた｡

「A！お前ポートマフィアに入るまで何して

た！行く場所も無いのにどうやって過ごした！お

金も服も家も何もねぇのに今日まで…『中也には

関係ないよ…』」

中也のことが好きだから…

だから身体を売ってたなんてことバレたくなかった

『私は今こうして生きてる。
そしてポートマフィアにいるの。
どうやって生きてきたかなんて関係ない。』

「関係大ありだ！お願いだ…教えてくれ」

「俺は、お前を突き放したことスゲェ後悔してる。」

「Aが俺の隣から居なくなって。やっと気づけた……

なぁA。俺はAのことが…『言わないで…それ以上先を。』」

『私がどうやって生き延びたか知りたいんでしょう?それを聞いたら中也は私のこと嫌いになる。』

『私。これ以上中也に嫌われたくないの。』

「しっかり受け止める。嫌いになんてならねぇ。そもそも俺はAの事嫌ってねぇ。」

『分かった…話すよ』

…

…

こんなにも重たい沈黙は初めてだ

喉から声が出ない

頑張って出たのは蚊の鳴くような声だった。

『私…ここに来るまで身体を売ってた。そうすればお金も入る。寝床も出来る。お風呂もついてる。其れがベストだったの』

涙が溢れそうだ

急に身体が暖かくなった

暫くして分かった

『中也？私に触れちゃ駄目。汚れてるからさ』

抱きしめられているのだと…