第11話 ページ13
なかむside
＿＿＿＿＿＿＿＿
彼女の情報を調べた頃から薄々は思っていたけど
彼女の話を聞いて確信した。
彼女は、ただ親に利用されてたんだ。
自分にとって都合のいい道具としか思われてなくて、お人形のように育てられてきた。
その結果、きっと彼女は壊れてしまったんだろう。
自分を導く人がいなくなった、レールを引く人がいなくなったから、どうすればいいのか、何のために生きてるのかがわからなくなって…
あまりに可哀想だ
未だに過去を引きずる彼女をどうにかして救ってあげたい
…きりやんなら、忘却の薬とか持ってそうだな
今度聞いてみるか
kr「忘却の薬？そんなもの何に使うのさ」
いつもの様に地下で実験をしていたきりやんに、薬を持ってないか聞いてみた
na「…ちょっと使いたいことがあってさ
作れたりする？それともストックある？｣
kr「ん〜、あるにはあるけど…
まだ実験過程の途中だからさ、効果がイマイチなんだよね。中途半端に記憶が消える可能性が高いかな」
中途半端か…
それでも、彼女の闇を少しでも晴らしてあげられるなら…
na「試しにでもいいから、ちょっと譲ってくんね？」
kr「…あの子に使う気でしょ」
na「え、なんで？」
kr「わかるよw
なかむがそんな顔するの、あの子連れてきてからだし、あの子に特別構ってるのも知ってるしね」
…きりやんは何でもお見通しってことか
まぁ、使い道がバレたところで何も影響もないから別に構わないんだけど
kr「で、どうするの？明日診察の日でしょ？
あの子もカウンセリングの予定入ってるし、
その時に飲ませる？」
na「いや、朝食のパンに混ぜといてくれたらいいよ
カウンセリングの時に薬の効きを観察する」
kr「おっけ〜」
よし…
これで取り敢えず薬は手に入りそうだな
kr「…そういえばさ」
na「？」
kr「あの子、例の実験台にするって話はどうするの？」
na「…他の患者を連れてくるよ」
kr「えー。今すぐにでも薬の効果試したいんだけど」
na「あの子はやっぱりだめだ。患者は別に連れてくるから、もう少しだけ待って」
kr「…なかむがそこまで患者を庇うなんて珍しいね
あの子、なかむのお気に入りかな？」
お気に入り…か、
…きりやん、あの子は俺らと同じ匂いがするんだよ
俺の勘がそう言ってる
あの子も人を信じられなくなって、そのうち人に関心が無くなった、日常に飽き飽きして全てどうでも良くなった俺らと同じだって。
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黒灰白有無％(プロフ) - 1から読ませて頂きました！！迚も面白かったです！医者側に回るの珍しくて好きです笑！気が向いたらで構いませんので又更新楽しみにしています！これからも応援しております (9月9日 10時) (
レス) @page39 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
砂(プロフ) - あの…もう更新ってしないのでしょうか。すごいこの話好きで毎回楽しく拝見させてもらっていて、だからこの話が途中で終わるのはすごい寂しいです。 (2021年10月6日 22時) (レス) id: 18153accc7 (このIDを非表示/違反報告)
いなり。(プロフ) - そらさん» ありがとうございます！少しずつですがよろしくお願いします´ω`* (2021年8月8日 20時) (レス) id: 19d58e4312 (このIDを非表示/違反報告)
そら - まさかの主人公ちゃん、サイコパスエンド!？「無理せず」に頑張ってくださいね！ (2021年8月5日 21時) (レス) id: 996b310c05 (このIDを非表示/違反報告)
いなり。(プロフ) - suzunehositukiさん» ありがとうございます！少しずつですが頑張ります！ (2021年7月29日 0時) (レス) id: 19d58e4312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いなり。 | 作成日時：2021年1月24日 16時
