今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:16,821 hit
小｜中｜大
「……うどん」
二人の言い争いは一旦終了。
再び各々好きな事をしていた時、荼毘が突然『うどん』…と口にした。
──突然どうした？
──何の事？
……と、Aは言いたい事が沢山あった。
然し流石は幼馴染。流石は恋人。
荼毘の思考は大体理解しており、突然発した言葉の意味も分かっていた。
「うどん…か。冷たいの？暖かいの？」
「…暖かい方が、落ち着く」
「(落ち着く。ね……これは、うどんに意識ないな)」
Aの頭に浮かんだのは＿＿＿＿蒼い宝石の周りを囲む、紅い炎。
荼毘にとっても、Aにとっても……そして燈矢にとっても、よく知っている光景。
もうアソコ には戻れない。
もうココ まで堕ちてしまったのだから。
「そっか。昔から好きだったもんネ、うどん」
「別に好きじゃねえよ。皮膚感覚が狂ってもパッと頭の中で一番に浮かび上がるのが、うどんだったつーだけだ」
「(そういうのが、好物っていう証なんだけど)」
Aはそう思ったが、それを言うと無駄に荼毘を刺激するだけなので、敢て言わなかった。
荼毘と口論に発展したら、自分は最終的に惨敗するだけだから。
「今日の夕飯、煮込みうどん作るね」
「俺を、地獄の釜で煮込む為？」
「そんなワケないじゃないノ。妄想癖が激しすぎますヨ。
……それに
地獄の釜で煮込ませやしない。
地獄へ行くなら、ソコで俺と一緒に踊ろう。
鬼にバラバラや粉々にされ続けるから難しいかもしれないけど」
ニッコリ…と微笑みながら、Aは荼毘に手 を差し出した。
然しその差し出した手 を、荼毘は受け取らなかった。
「お前と一緒に地獄で踊りたくはない」
「え！？ヒド…普通に傷ついたンですけどー」
「うるせえ」
「ヒドイ！」
「(俺は、お前と地獄では踊りたくないよ。
お前は俺とは違う。地獄に行く者じゃない。
俺が…地獄で一緒に踊るのは、アイツ だ。
だから、お前は────
・
・
何も考えなくていい。天国で踊ってくれよ…」)
荼毘 の願いは叶わない。
Aは天国では踊らず、地獄で踊る運命なのだから＿＿＿
三品目… ページ3
「……うどん」
二人の言い争いは一旦終了。
再び各々好きな事をしていた時、荼毘が突然『うどん』…と口にした。
──突然どうした？
──何の事？
……と、Aは言いたい事が沢山あった。
然し流石は幼馴染。流石は恋人。
荼毘の思考は大体理解しており、突然発した言葉の意味も分かっていた。
「うどん…か。冷たいの？暖かいの？」
「…暖かい方が、落ち着く」
「(落ち着く。ね……これは、うどんに意識ないな)」
Aの頭に浮かんだのは＿＿＿＿蒼い宝石の周りを囲む、紅い炎。
荼毘にとっても、Aにとっても……そして燈矢にとっても、よく知っている光景。
もう
もう
「そっか。昔から好きだったもんネ、うどん」
「別に好きじゃねえよ。皮膚感覚が狂ってもパッと頭の中で一番に浮かび上がるのが、うどんだったつーだけだ」
「(そういうのが、好物っていう証なんだけど)」
Aはそう思ったが、それを言うと無駄に荼毘を刺激するだけなので、敢て言わなかった。
荼毘と口論に発展したら、自分は最終的に惨敗するだけだから。
「今日の夕飯、煮込みうどん作るね」
「俺を、地獄の釜で煮込む為？」
「そんなワケないじゃないノ。妄想癖が激しすぎますヨ。
……それに
地獄の釜で煮込ませやしない。
地獄へ行くなら、ソコで俺と一緒に踊ろう。
鬼にバラバラや粉々にされ続けるから難しいかもしれないけど」
ニッコリ…と微笑みながら、Aは荼毘に
然しその差し出した
「お前と一緒に地獄で踊りたくはない」
「え！？ヒド…普通に傷ついたンですけどー」
「うるせえ」
「ヒドイ！」
「(俺は、お前と地獄では踊りたくないよ。
お前は俺とは違う。地獄に行く者じゃない。
俺が…地獄で一緒に踊るのは、
だから、お前は────
・
・
何も考えなくていい。天国で踊ってくれよ…」)
Aは天国では踊らず、地獄で踊る運命なのだから＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
成瀬 - めちゃめちゃ気になるところで終わっていた…🥺 もしまだ更新する予定があれば待ってます…！！ (3月3日 23時) (
レス) @page19 id: 9d92badf53 (このIDを非表示/違反報告)
えぼし(プロフ) - コメントありがとうございます！私の作品が、性に合っているならよかったです。これからも更新頑張ります！ (2022年10月31日 22時) (レス) id: 0e1ad52da6 (このIDを非表示/違反報告)
かのん - この作品は私に性に合っていて読みやすいです!これからも更新頑張ってください❣️ (2022年10月31日 21時) (レス) @page5 id: 6d2e49b1f6 (このIDを非表示/違反報告)
えぼし(プロフ) - 湖水さん» コメントありがとうございます！即興で書いたので話しの内容がまだ思いついていないのですが、面白くなるよう頑張ります！ (2022年10月8日 7時) (レス) id: 0e1ad52da6 (このIDを非表示/違反報告)
湖水(プロフ) - テンポよく進んでいてとても読みやすいです！主人公と荼毘の会話が面白く、尊い...素晴らしいお話をありがとうございます!! (2022年10月8日 3時) (レス) @page6 id: 74d17b21fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えぼし | 作成日時：2022年10月7日 17時
