医者と幼女の超人社会ライフ〜漸〜【ヒロアカ×文スト】 (ページ2)

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ー第三者視点ー

「美味しいかい？」

「勿論！来て良かったわ」

場所は変わって医者と幼女二人は＿＿＿＿秋のスイーツビュッフェを開催しているホテルに来ていた。

三人が座っているテーブルの上には、モンブランやスイートポテト。アップルパイに葡萄パフェ……などの秋を象徴するスイーツが乗っている。

スイーツの味を相当気に入ったらしく、結構な量のあるスイーツを食していた。

だが、黒髪の幼女はスイーツに一切手をつけていない。

「君は食べないのかい？それとも、あまり甘い物は好きじゃないかな？」

「いや、甘い物は嫌いじゃない。
駄菓子屋の店番をしてて、菓子はよく食べていたからね」

「ならどうして？」

「ここのスイーツは美味しそう。
……………だけど、こんな高そうなケェキ代を妾は持ってない」

鷗外は納得した。

この子は、自分や孤児院の皆と同じ境遇にある事を。

「そんなの要らないよ。君は好きなだけケェキを食べればいい」

鷗外はそう言うと近くにあった、葡萄とマスカットのタルトを、黒髪幼女の目の前に置いた。

「食べてみなさい」

黒髪幼女はタルトにフォークを刺し、口の中に入れた。

数秒後＿＿＿＿幼女の表情は、見る見るうちに明るくなる。

「甘い…！美味しい！」

────はぁ…可愛い。可愛いよぉ！この子は矢張りツンデレの素質がある。いいねぇ…最高だねぇ！！

「気持ち悪い」

「エリスちゃん、心の中を読まないでくれない？」

顔には出ていないが、エリスにはバレバレだった。

エリスは鷗外の顔をじっ…と見つめ、椅子から立ち上がる。

「私、ケェキのおかわり行ってくるわ」

周りにあったスイーツは、いつの間にか姿を消していた。

彼女の気遣いに感謝しつつ、鷗外は本題に入る。

「君は一体誰なんだい？
なぜ、金井Aという名を知っている？この名を知ってるのは私とエリスちゃんだけだ」

「………」

先程の鷗外とは思えない、恐ろしい表情だった。

彼女の頬を冷や汗が伝う。暫くすると彼女は話しを始めた。

「妾の今(・)の名前は与謝野───与謝野晶子。年齢は11歳。
ありとあらゆる外傷を治癒させる個性のせいで、公安やら犯罪組織から逃げて暮らしている。

そして───

・

前世で貴方がトラックから守った人間だよ」

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