第二話「ポートマフィア」 ページ3
『………………あらま』
「ッ……一緒に行ってやるからよ。着いてこい」
そう彼は一言言って私に背を向ける。
『お名前は……』
「ン……?中原中也だ。そっちは」
『A、二野Aです』
「フゥン…手前何歳だ?」
『17』
「ふっ……年下じゃねぇかよ。じゃあ、俺の事は先輩を付けて呼ぶんだな。後輩?」
『……素敵帽子さん。まだですか?』
「あぁ゛?!手前……ホントに変な所が彼奴に似てやがる……クソッ!苛つく……」
『……?帽子が素敵だと思ったからそう呼んだんですよ』
「…!そうか、それなら……『嘘ですけど』〜ッ‼️、もし!このままポートマフィアに入ったら覚えとけよ?!」
そして、数分後。
ノックをして、重い扉を開いた。
「やあ、A君。ついでに中也君まで、如何かしたのかい?」
「首領、此奴とは道端で偶々会いまして。ポートマフィアに入ると聞いたので連れて来ました」
「……ほう、それは助かった。じゃあ、中也くんは自分の仕事に努めてくれ給え」
そう言われた中原さんは「失礼します」と一言。
そのすぐ後には扉がバタリと閉められた。
「さて、君は異能力を知っているかね?」
『まあ、ある程度は』
「……君は自覚しているのかい?
自分が異能力を持っている事を。」
『ええ、だって此の能力のせいで行き場を失ったんですから。知らない訳無いですよ』
「話が早くて助かるよ。過去のお話は後でだ。兎に角私は、君をポートマフィアの構成員となって欲しいのだよ」
『それはそれは、何故でしょうか』
「君の異能力があまりにも魅力的だからだ。此処で体術何かを身につければ幹部になるのは夢じゃないよっ!それに……儲けも良いから、生活には困らない!……如何だい?」
胡散臭いが、生活に困らないと言うのは一人暮らしの私にはとても嬉しいものだ。
「身の危険に関しては、ある程度は保証させて貰おう。まあ、君がポートマフィアに入るということを約束してくれるのなら……だがね」
『それは、ポートマフィアに入ると言わなければ私の身に危険が迫る可能性があると…そういう事ですか?』
「……ふふふ、君は優秀だ。その頭で、どの選択が1番合理的かを考えてみ給え」
そう言ったその人の目は、吸い込まれる程に深く深く、闇に塗れていた。
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A(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )さん» こちらこそ、素敵なイベントに参加させて頂きありがとうございます!!りりり様に言われては、更新頑張るしか無いですね……頑張ります! (2023年4月10日 15時) (レス) id: f26a97b124 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )(プロフ) - Aさん、イベントご参加ありがとうございました〜!! 双黒以外にも姐さんや首領との絡みが見れて文スト民として嬉しい限りでした…!これからの中也と太宰との任務も気になる…!! これからも更新頑張ってください!! (2023年4月9日 23時) (レス) @page15 id: d3e59adc40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:A | 作成日時:2023年3月29日 6時