23 僕だけの ページ23
あれから平穏な日々が続いている。
監督の手伝いをしながら配信活動を続けているAちゃん。
最近はメンバーたちも見始めていてよく話すようになった。
その中で彼女の良さに気づき始めているのは当たり前でそれがうれしいような面白くないようなモンモンとしていた。
「テヒョンさんお疲れ様です!」
缶ジュースを持ちながら僕の前で満面の笑みを浮かべている彼女。
この笑顔が僕だけの笑顔になればいいのになんてものすごく図々しい願いだ。
テヒョン「ありがとう。」
受け取って飲もうとすると彼女は僕の隣に座った。
想像もしていない彼女の行動に少し緊張する。
「ほんとにありがとうございます。毎日すごく幸せです。」
テヒョン「ううん、その言葉が聞けてすごく嬉しいよ。」
「テヒョンさんは私のヒーローですね!」
無邪気な彼女がなんだかとても愛おしくなって僕は無意識に彼女の頬を撫でた。
「テヒョン…さん?」
彼女に名前を呼ばれ我に返る。
テヒョン「ご、ごめん!今の忘れて!」
僕はすぐ立ち上がりその場から去った。
僕だけのAちゃんになったらいいなんて二度と考えないように僕は飲み干した缶をゴミ箱へ捨てた。
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作者名:ゆちこ | 作成日時:2023年8月1日 22時