22 絶対に上手くいく ページ22
監督との交渉から1週間後。
監督は彼女の配信録画を全て見たそうだ。
そこで少し彼女に興味が湧いた監督は彼女と実際に会い経緯を説明し彼女の気持ちを尊重した上で今日は事務所に行っている。
ここまで怖いくらいスムーズにことが進んでいる。
今日が1番の勝負所。
僕は仕事中ずっとただただ祈っていた。
ジン「テヒョン大丈夫だよ。」
ジンヒョンに声をかけられ少し落ち着く。
すると楽屋のドアをノックする音が聞こえた。
ジン「どうぞー。」
ドアが開くとそこにいたのは。
テヒョン「Aちゃん!?」
監督「スカウト成功。まだ正式ではないけど元の事務所は正式にやめてきたから。かなり強引だけどな。」
ナム「じゃあ手続き終わり次第こっちに?」
監督「…どうだかなぁ。どっかの誰かさんはただ退所できればいいと思ってたんじゃないの?」
ちらりとこっちを見られ僕は固まる。
「あ、あの!私は私に出来ることがあるならいくらでも働きます!」
監督「…それなら配信で彼らのよさを広めてくれ。もちろんこうなったからには少しMVのほうも手伝ってもらうけどな。君の強みは配信なんだからそこに力を入れたらいい。」
テヒョン「…監督…。」
監督「じゃあ、俺は席を外すよ。」
監督はそそくさと楽屋を去っていった。
そして彼女はすぐ僕たちに頭を下げた。
「みなさんのこと監督さんから聞きました!本当にありがとうございます。」
ナム「僕達はなにもしてませんよ。お礼ならテヒョンに言ってください。」
テヒョン「みんなのおかけだよ。」
ジン「でもAちゃん怖かったでしょ?お疲れ様」
「いえ!信じてましたから。絶対に上手くいくって!」
そう言った彼女の笑顔はとても晴れ晴れとした笑顔だった。
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作者名:ゆちこ | 作成日時:2023年8月1日 22時