19 約束 ページ19
配信が終わって数時間後のこと。
彼女からのDMが返ってきた。
僕は内容を確認しすぐに連絡先を教えた。
もちろんこれはよくない。
しかし彼女を助けたかった。僕を助けてくれた彼女を。
連絡先の追加を確認できてすぐ電話をかけた。
テヒョン「もしもし?」
『…テヒョンさん……。』
すでに泣いている彼女に胸が痛んだ。
それと同時に純粋に配信を楽しみ純粋に視聴者を喜ばせようとしていた彼女に対しての扱い方に怒りを覚えた。
テヒョン「なにがあったの?ゆっくりでいいから教えて。」
彼女から語られたのは想像通りの事だった。
最初は彼女の配信を更にいいものにするためにサポートをするということ。
しかし視聴者を増やすためという理由だけでシチュエーションボイスの提案。そして過激なものに発展されるということ。
今後の方針としていずれは顔出し配信に移行しその際は露出の多めの服の方が視聴者は増えると言われたそうだ。
『私が悪いんです…。なにも考え無しに事務所に入ったりして……。ほんとにばかみたいですよね。』
テヒョン「視聴者のことばかり考えすぎだよ。もっと自分のことも大事にしてね。」
『はい。』
テヒョン「どうにかしてやめられないかな。」
『難しいと思います。かなりの圧があるというか…。』
テヒョン「それもそうだよね。でも安心して。必ず僕が助けるから。」
そう僕は彼女に約束した。
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作者名:ゆちこ | 作成日時:2023年8月1日 22時