𓈒𓂂 𓈒𓍼 もう一度僕と恋をしませんか。 𓈒𓂂 𓈒𓍼 (ページ20)

今日:10 hit、昨日:22 hit、合計:18,464 hit

20 突然の訪問ページ20

あれから半年がすぎた。

Aとはたまに連絡を取り近況報告していた。

やっぱり本を出す過程は長いみたいで苦労しているようだった。
それでも初出版となるとうれしさが勝っているようでその過程すら楽しんでいる彼女がいた。

会うことは1度もなかった。

お互い忙しいから。
あとはなんとなく最初の読者になるまで会いたくなかった。

僕も彼女の本を読むのを楽しみに仕事に励んでいた。

家に帰って少したった頃着信音が鳴った。

ディスプレイを見るとAだった。

ジン「A？どうしたの？」

『突然ごめんね！本出来たんだ！すぐ読んで欲しくて今から会えないかな？』

ジン「ほんとに！？でもごめん。今頼んでた荷物来る予定で家から出れないんだ。僕の家でもよければ会えるんだけど。」

『私は全然いいよ！住所は？』

予想外の答えに戸惑いながら僕は彼女に位置情報を送った。

すぐに電話が切れて僕は焦る。

彼女が僕の家に来る。
きっと本ができたうれしさが故の行動なのだろう。

僕はとりあえず部屋を片付けさっさとシャワーを浴びる。

色々済ませて落ち着こうとしている間にインターホンが鳴った。