12 2人きり ページ12
時間を見たらもうあれから3時間もたっていた。
友達もいつの間にか酔いつぶれていた。
ラン「あーもう!ほら!早く立って!帰るよ!」
ランちゃんに引きずられ2人ともタクシーに乗り込んだ。
ラン「今日は楽しかったよ!また会おうねー!」
2人が乗ったタクシーを見送りながら僕はこのあとどうするか悩んでいた。
ジン「……。」
「このあとどうしよっか。」
先に口を開いたのは彼女だった。
ジン「僕はAが時間あるならもう1件行きたいかな。」
率直な意見を言うと彼女は少し驚いたような表情を浮かべた。
「じゃあ、行こっか!」
うれしそうに見えたのは僕が勝手な解釈をしているからなのか。
それでもうれしそうに歩く彼女はかわいらしくて僕も嬉しかった。
2件目に選んだのは個室のバー。
僕がメンバーとたまに来るお店だった。
「うわぁ、すごいね。完全個室だ。」
ジン「職業柄ってやつですよ。」
お互いお酒を注文し改めて乾杯する。
静かな場所だと2人きりだというのが強調されてなんとなく緊張してきた。
ジン「Aは仕事どう?」
その質問に彼女は少し俯いた。
聞いちゃいけないことだったと理解し僕は話題を変えようとしたときだった。
「…ジンくんに相談したいことがあるの。」
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作者名:ゆちこ | 作成日時:2023年6月14日 19時