36 ページ38
Aside
戦争が始まり、俺は簡易テントにて、指示を出している。
『戦況はどうだ？』
俺の部下は答える。
「...押されています。」
『ふむ...。』
やはり、戦力差が目立つな...。
『もう少し、様子を見よう。危なければ、戦線を下げる。』
「了解です。」
ロウはすでに我々国に戻っている。
こちらの要求をのんでいるのか、まだ分からない...。
それと、彼奴もすでにこの国を立ち去ってるだろう。
突然、簡易テントに入ってきた部下が焦った様子で報告する。
「ご報告します！敵国の幹部率いる部隊と北東、西南にて接触！次々とこちらの部隊が倒されています！」
俺は歯を食いしばりながら、インカムの電源をつけ、言う。
『第一部隊は西南に！第二部隊は北東方面に迎え！部隊隊長は異常だと思ったらすぐに連絡、撤退をしろ！』
思っているよりも攻め込まれるのが早過ぎる...。
『クソ...。さすが軍事国家。これは厳しいな...。』
「戦線を退きますか？」
『...あぁ、穴が開いて敵に回られても、よくない。いや、むしろもう手遅れかもしれないが...。生きている者に退くように連絡しろ。』
「分かりました。」
部下はインカムで他の部隊に伝えている。
そんな中で、俺のインカムにも連絡が入る。
その相手は国王だった。
王「A！この国が押されているではないか！！なぜだ！！」
国王の大きな罵声が耳元で聞こえた。
『ｯ...申し訳ありません。』
王「そこはもういい。部下に任せて、すぐ私の護衛に回れ！！」
『...それは、この軍を捨てろということですか？』
王「あぁ、そう言っている！私さえ、生きられればそれでいいのだ！」
『...分かりました。今すぐ向かいます。』
...国王はなぜこのような考えになってしまったのだ。
こんな国王に仕えている俺が馬鹿馬鹿しい。
「A様...。」
部下は俺を心配そうに見つめる。
そうだ...。こいつらだけは...。
『......お前たちに最後の命令を下す。
全員、この国から逃げろ。』
「し、しかし...！」
『戦線を退き、そのまま逃げるんだ。この国から遠く離れたところへ行け。』
「でも、俺は貴方を信じてここまで来たんですよ！俺は、貴方と共にします！」
『だめだ！！俺は誰一人、死なせたくない！
俺の、最後の望みを、聞いてくれ...。』
「わかり、ました...。」
酷な命令を出してすまない...。
俺は、お前たちに生きてほしいんだ...。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1183人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆかり(プロフ) - シラゆさん» ありがとうございます(*´∀｀)嬉しいです！頑張ります！次作が出るまでしばしお待ちください☆ (2020年4月9日 12時) (
レス) id: 90177999dd (このIDを非表示/違反報告)
シラゆ - コメント失礼します(小声)もう終わりか、寂しいな、なんて思っていたら【第1章】！？！？好きです.......頑張って下さい！他の作品も見せて頂いています！陰ながら応援していますね！コメント失礼しました。 (2020年4月9日 12時) (レス) id: dc5a42bdb9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - かりん♪さん» ありがとうございます(*´∀｀)頑張ります！しばしお待ちください☆ (2020年4月7日 17時) (レス) id: 90177999dd (このIDを非表示/違反報告)
かりん♪(プロフ) - 続編すごく楽しみです！！更新お待ちしてます！ (2020年4月7日 16時) (レス) id: c8babae8e3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - もっちさん» ありがとうございます(*´∀｀)もう少し先があります！更新をお待ちください☆ (2020年4月7日 13時) (レス) id: 90177999dd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆかり | 作成日時：2020年3月18日 23時
