【ハイキュー】皇帝と呼ばれた少年 Fifth step【男主】

179歩めっ！ ページ34

Aside

サーブ権はこっちが先だった。
ピーッと主審が笛を鳴らす、サーブを打てと８秒間のカウントダウンが始まった。
アズさんがボールを何回か地面にバウンドさせると、息を吐いてボールを投げた。

勢いの篭ったボールは、相手のレシーバーにヒットし、耐えきれずボールは弾かれた。

滑り出しは上々だ。

向こうのリベロがなんとかボールを上げてつなぐ。
…ここまで乱れてると…

A「チャンス！」
西谷「チャンボ！！」

すると、どうだろうか。
アンダーハンドパスで帰ってくると思ったら裏切られてしまった。
ボールは、叩きつけられた。

A「えっ…」

驚きを隠せず相手を凝視する。
…今のは確かに打てなくもないが普通打ってくるか！？

A「エンドラインからの強打かよ…」
月島「今の普通は、アンダーで安全に返すところですよね」

あの軽い身のこなし…まさに自由というに相応しい

A「厄介だね…」

試合で面倒だと初めて思ったかもしれない。
ピッと笛が響き相手のサーブが、とんでくる。
普通のサーブにホッとすると、アズさんがボールを上げる。

A「レフトっ！」

ドンピシャな位置にボールが来る、俺はそれを知っているから本気でボールの上を叩く。
するとレシーブが乱れ、ボールがネットに当たり、ポロリとそのまま落ちそうになる、するとセッターが足で上げた。
驚いてボールを見上げた先にはすでにスパイカーがいた。
そのままボールは叩き落とされ、２点を取られてしまった。

本当にヤバイのかもしれない。
目の前の集団のスタイルに呑まれそうになってる。
それが漠然とした恐怖となって襲いかかってきた

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