9噺 ページ11
Aside
夜明け前、グルッペンを乗せるために用意した機体を掃除していると、コツコツ…とそれはかなり聞き覚えのある足音に俺は、背筋が凍りついた。
振り向きたくない。だが振り向かなければかなりおかしいので、ゆっくり、ゆっくりと振り向く。
そこには、俺の大親友であり、堕天使化したトントンが俺の振り返った先にいた。
トン「…A、次からはちゃーんと俺に言うように…な?」
A「…おう…」
そう言われてしまえば何も言えなくて。
俺はただ敬礼をするだけだった。
そんな時に走っている時の足音が聞こえる。
グル「A!待たせ…た…」
俺は嬉々としていた顔が一気に曇っていくのがわかる。
しかし、俺は悪くない。何も悪くないのだ。
トン「ええ、待ってましたよ?グルさん。」
A「…はよいこ…」
一刻も早く、空に行きたい。
そんな気分だったのだ。
╋ ╋ ╋ ╋
今日の空は、とても綺麗だった。
海の青と空の青、深い深い紺色の海の上、もうすぐ夜明けだ。
グル「綺麗だな…横から見てもこれだけ美しいのだから、正面から見えるお前は相当、美しものを見れているのだろう」
A「まぁ…ね」
いつもは邪魔をする海風も今日は殆ど感じられない。やるなら今しかない。
A「…グルさん」
グル「何だ?」
A「俺のこと、信じてる?」
俺は後ろに投げかけると、沈黙が帰ってきた。
まぁ、当然といえば当然のこと。
総統として全員を信頼しているわけが無い。
…当然…俺も…
グル「信じてるぞ」
A「は…?」
グル「信じてる。俺はお前の事をいっぺんの曇もなく信じてる。」
…本当に…ずるい。
A「…じゃあ、舌噛まないようにな!」
俺は急降下を始めた
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作者名:翔和 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年4月23日 21時