元"メンバー"で元"彼女"？！〈SnowMan〉 (ページ40)

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目「Aさん、」
『げっ』
目「露骨に嫌な顔すんなよ」

滝沢君の部屋を出れば、壁に寄りかかって待っていた目黒。話さなきゃ、と思いつつ実際に2人きりになると何から話せばいいのかわからない。

『なに、用事？』
目「あー…ちょっと話があって」
『うん、そうだね。私も聞きたい事あるわ』

『タバコ吸いたいから、』とバルコニーに向かって歩き出せば、目黒も黙って後ろをついてくる。

ガチャ

『はー、やっぱまだ寒いね』
目「春って言ってもまだ3月だしね」

カチカチとライターを押して、タバコに火をつける。

『…目黒さぁ』
目「Aさん」

…うわ、タイミングかぶった。

『…なに？』
目「あのさ、泊まった日の事だけど…」

外を眺めている私は、きっと私を見て話してるだろう目黒の顔が直視できない。

目「…俺、Aさんにキスした」
『っ、』

だってこうやって言われる事を予想してたんだもん。

『…うん、それで？』
目「…それでって、」
『目黒が一時の気の迷いでやった事なら忘れるよ。
でももう2度としないで』

気の迷いって言ってくれたら、また今から普通に出来るから。全部、忘れてあげる。
…だからお願い。気の迷いだって言って欲しい。

目「…気の迷いじゃなかったら？」
『…もし、もし私に好意を持ってくれてるんだとしたら…悪いけど諦めて』

これだけ近い関係の私達。マネージャーとタレント。
それは何があったって簡単には切れない繋がり。
だからこそ、その繋がりを守る為には努力が必要なんだと思う。

…一つのきっかけで、崩れてしまう時もあるのだから。それを私は、よくわかってる。