元"メンバー"で元"彼女"？！〈SnowMan〉 (ページ25)

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目黒side

目「…Aさん、帰るよ」

「ん.んー…」

せっかく2人でご飯に来れたと思ったら、始まって早々Aさんが潰れて。…まあ、俺が飲ませたんだけど。

目「…俺んち連れて帰っていい？」

「……………ダメ。」

この状況でもチラッてこっちをみるAさんに思わずふはって笑いが溢れる。
あー、でもマジどうしよっかなこの人。

…………ブーブーブー

そんな事を考えていたらポケットの携帯が震えて、視線を落とす。光ったディスプレイを見ると意外な人の名前。

----目「…はい？」

------「…あー、目黒？…向井康二やけど」

そんな事わかってるよって思ったけど、いつもの康二くんとはちょっと違う空気に"どうした？"って返してみる。

------向「Aちゃん、潰れてるんやないかなって思って。あ、ほら。この前も潰れてたやろ？困るかなーって……それで今車やからなんなら迎えいけるけどって」

しどろもどろに繋がれた言葉の裏の気持ちに、
だんだんと心の中に黒い感情が渦巻いてくるのがわかる。
目の前ですやすやと眠るAさんの綺麗な髪を撫でると，ピクッと動いてまた規則的な寝息が聞こえてきた。
ほんのり赤い頬に、長いまつ毛。
無防備に眠るのは、俺のことなんかちっとも男として見てない証拠で。

-----目「Aさんなら、ピンピンしてる。あ、今はトイレだけど、変わる？」

----向「あっ、……そうなんや。いい事いい事、本当心配だっただけやから。じゃ、また明日」

そう早口で切られた電話。
耳元から機械的な音が何回か聞こえて，俺も携帯を閉じる。

目「…ねえ、起きないなら本当に連れて帰るよ、」

俺は立ち上がって彼女を担ぐと，近くにいたタクシーに乗り込んだ。