元"メンバー"で元"彼女"？！〈SnowMan〉 (ページ12)

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深「Aーちゃんっ」
『…』

深「ね、ね、Aちゃんっ」
『…』

深「ふはっ、かぁいいねぇ」
『…ちょ、何？！』

渡辺翔太事件の後、滝沢君に1時間みっちり怒られた私。
マネージャーの自覚が足りない！って事で反省文提出なんて学生みたいな仕打ちを受けている。

深「いやぁ～、がんばってんねって」
『…そうだよ、頑張ってるよ。だから邪魔しないで』

って言って、私の髪を指でくるくるしているこの化け物もとい深澤辰哉。

『早く帰りなよ』
深「…Aが寂しそうだから一緒にいるのに？」
『…全然寂しくないんだけど』

他のメンバーは私が反省文を書くのを一通り揶揄った後、そそくさと帰って行った。

『ふっかさぁ、せっかく夜仕事ないのに予定ないの？』
深「いやぁ、特にない」
『あっそ、可哀想』

「とか言って一緒にいれて嬉しいくせにぃ」なんて猫撫で声で話す所は昔と何も変わってなくてイライラする。

『てか元はと言えばみんなのせいだよ？こんな写真撮って、滝沢君に見せてさ』
深「ふはっ、怒ってる怒ってる」
『…そうだよ、本気で怒ってんだから』

どうやらあの写真を撮ったのは康二で、面白がった翔太が私の醜態をみんなに見せている所を滝沢君に捕まったらしい。

『…もうみんなとは絶対呑まない』
深「って言って、すぐその決意崩れるよね昔から」

私が20歳になった当日、お祝いにってメンバーで呑み会を開いてくれたことがあった。
初めてのお酒にテンションぶち上がりだった私は、案の定潰れたんだけど。

深「あーあ、そん時は俺にもたれかかってくれたんだけどなぁ」
『…っ！…なにそれ、覚えてない』

本当は全部覚えてる。だってあの頃私にとってふっかはすごく大事な人だった。
だから私も今みたいにこんな冷たくしてないし、
ふっかの前ではちゃんと女の子だったと思う。

深「ふはっ、覚えてないねぇ」

…ふっかの口だけがニヤッと動いて、楽しそうに笑う顔はきっと全部わかってて、あえてそんな態度をしているんだろう。

だからかな、余計にイライラしてしまうんだ。