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Hidaka side
・
Aは少しすると泣き止んで、その目は
赤く腫れあがっていた。
悲しい顔をするAを俺は放って置けなくて
その日の部活を休んで、話を聞くため
Aと帰ることにした。
・
「ありがとう、浮所くん」
「いいよ、お礼なんて」
・
地面に移る2つの陰に目を落としながら
Aは俺にお礼を言った。
…お礼なんて、
俺は本当は嬉しかったんだ
Aが誰のものでも無くなったことに。
心底嫌な奴だと自分で思う。
好きな人の不幸を俺は喜んだんだ。
・
「……なんとなく、分かってたんだー…振られるかもなぁって…。」
「え……?」
「すぐに打ち解けてたし、侑季さんの方が私なんかより雄登くんのタイプだし、」
「……、そんなこと…。」
「何より、私といる時より笑顔が多かった!分かってたけど、認めなくて、雄登くんを信じてた。本当、かっこ悪いよね」
・
Aは重い口を開いて、話してくれた。
顔はよく見えないけど、涙を流しそうな気がした
Aがこんなことになってしまうなら、
俺が、Aのことを甘く甘くしてあげたのに。
・
好きだよ、
A。
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作者名:ひよぴぴ | 作成日時:2018年10月27日 21時